2009年 07月 11日
…麻生政権は極めて厳しい局面に追い込まれている。問題は、麻生政権が日本をこうするという国家像をいまだに明示していないことにある。山積する内政外交の懸案を解決するための政策を示し、その布陣を敷くという人事構想がそもそも欠落していたことに今回の迷走の要因がある。 …自民党は“自分党”に宗旨替えしたのではないか。「麻生降ろし」も個利個略で動いているとしかみられていない。 …「麻生降ろし」を叫ぶ勢力は、具体的な論点や「降ろした」後の展望を明確にしてほしい。 これは,これまで,民主党をこき下ろし,麻生政権を擁護,叱咤激励してきた(ように私には見える)産経新聞の7月2日の「主張」(社説)「内閣人事 起死回生の好機を逸した」です。 写真は産経新聞の今朝(大阪本社,14版)の1面です。「退陣カウントダウン 突き放す小泉氏・石原知事」との見出しは,なぜ,小泉・石原なのかはともかくも,私には産経新聞も麻生首相を「突き放し」たように思われます。 (ウェブサイトの見出しでは「『麻生退陣』へカウントダウン 突き放す小泉、石原氏は「総総分離」を提起」となっています) ところで,その首相は「解散はしかるべき時期に私が決める」と繰り返してきましたが,「しかるべき時期からはすでに3年が経過している」と私は思っています。解散の「しかるべき時期」とは3年前に安倍内閣成立した直後でした。 「郵政民営化,この一点について民意を問いたい」としたのは,2005年9月11日のことでした。そして翌年,9月26日に成立した安倍内閣は突然に「美しい国 日本」なるものを掲げ,民意の付託のないまま,この国をいじくり回し始めました。解散はこの時点で行われるべきでした。民意の付託のない政権,つまりは「偽装された民主主義」はここから始まっています。 そして,次に解散,つまりは民意の付託を受けるべき時は安倍政権が「元祖政権投げ出し」となった時でした。続く福田政権は「2代目政権投げ出し」となり,麻生政権が誕生した時が,3回目の「しかるべき時期」でした。 任期切れ間近に迫った麻生政権が退陣して「3代目政権投げ出し」となるか,あるいは鳩山前総務相のいう「集団自殺解散」となるのかを麻生首相は「近々判断」するようです。しかし,「解散」は「首相の大権」として首相に弄ばれるものではなく,「民意の付託をうける」という議会制民主主義の正統性の問題です。「しかるべき時期」がないがしろにされて3年になろうとしています。 ※写真はクリックすると拡大します。
by gakis-room
| 2009-07-11 07:56
| つれづれに
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Comments(2)
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saheizi-inokori at 2009-07-11 10:01
これだけ舐められても楽しそうなメデイア、ネタが増えて嬉しいのでしょうね。
こういうネタを喜ぶ視聴者がいるからでもある?
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gakis-room at 2009-07-11 17:14
saheiziさん,
日程の予測をあれこれして見せても,「解散は早ければ早いほど良い」といった論調がメディアにはありません。 |
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