2009年 05月 03日
曹操軍,80万と2000隻の軍船。孫権・劉備連合軍,5万と200隻の軍船。映画「レッドクリフ(赤壁の戦い)パート2」を観てきましたパート1は昨年の11月10日に観ました。 孫権・劉備連合軍は圧倒的な劣勢の中で,曹操の策略のもと劉備軍は戦線を離脱します。従って,張飛,関羽,趙雲は登場しますが,勝利には何の貢献もしません。劉備もまた同様です。 孔明は周瑜との約束を果たすためただ一人孫権軍に残ります。その孔明の果たした役割は火攻めには逆風となっている風向の変化を読み取ることだけでした。 映画は孫権軍の大都督(大将軍)周瑜と曹操の激突として描かれます。そして圧倒的に優勢にも拘わらず,曹操の敗北には三つの要因がありました。 1 周瑜の火攻め作戦を成功させた孔明の天文学知識 しかし,周瑜の火攻め作戦には前提がありました。 2 孫権の妹のやんちゃ姫,尚香の奇跡的な活躍 彼女は単身で曹操軍に潜り込み(ウー監督の創作),曹操軍の陣形の詳細を調べ上げ,それを布に書き記して肌に巻いて持ち帰り,兄孫権にもたらします。かくて周瑜は火攻め作戦を立案します。 しかし,曹操の攻撃命令が半刻早ければ,つまり風向きが変わる前であれば赤壁の戦いの勝敗は逆転しました。 3 曹操の攻撃命令を遅延させた周瑜の妻,小喬 小喬は曹操に自身への野心があると知り,単身で曹操の元に訪れます。果たして80万の軍勢の中への面会は可能かとの疑問を持ってはいけません。面会した小喬は曹操に「呉の民のために戦いを止めるように」訴えますが拒絶されます。それで,出陣を前にした曹操に「気が落ち着くから」と茶を点てます。 曹操は小喬に点茶の奥義を聞かされ,激しく動揺しました。挙げ句の果て,「あなたは茶がわかっていない」と蔑まれて,動揺は極限に達します。当時,第一級の武将,政治家であるだけでなく,第一級の知識人,文人でもあったと理解している私が映画の中で唯一納得できた曹操像の場面です。そうでなければ,映画の中では冷酷な好色漢の曹操です,点茶など見向きもしなかったはずです。 この動揺が曹操の攻撃命令を遅らせ,曹操軍の大敗北を決定づけました。 正史三国志も三国志演義にも関係なく,ジョン・ウー監督が創作した大史劇スペクタクルとして観れば充分に楽しめます。特に海戦の場面は圧倒されます。私の観た4月30日はなぜか千円であったのも嬉しいことでした。 なお,音楽担当が岩代太郎であることを映画を見終わって初めて知りました。 ※写真はクリックすると拡大します。
by gakis-room
| 2009-05-03 07:00
| つれづれに
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