2018年 11月 18日
18日深夜,ラグビー世界ランキング11位の日本と4位のイングランド(イギリスではない※)とのテストマッチ(国代表戦)が行われました。結果は15−35で敗れましたが,前半は15−10とリードして,「もしや,大金星」と大きな期待を持たせました。 前半3分,開始早々にイングランドに先制トライ・ゴールを許しましたが,16分にペナルティゴールを決めて3−7。22分,日本は逆転のトライ,ゴールも決まって10−7。28分,イングランドにハーフライン上からの50mのペナルティ・ゴールで同点にされましたが,31分に日本は主将のリーチ・マイケルが4人をかわしてトライ,15ー10とリードで前半を終わりました。日本の大健闘というより,日本ペースの前半でした。 日本のペースは後半14分,10mラインからのペナルティ・ゴールを決められるまでは続きました。その後イングランドの3トライ,2ゴール,1ペナルティゴールに対して日本は無得点。しかし,一方的にイングランドに圧倒されたわけではありません。15−35,大差と言えば大差ですが,2週前のニュージーランド戦と同じように見応えのある試合でした。 ※世界ラグビー連盟にはサッカーと同じようにイギリスはイングランド,ウェールズ,スコットランドとして加盟 しています。 左は15日の夕刊です。一面トップで横見だしの7段記事です。 ラグビーはマイナーなスポーツではないのでしょうが,日本代表への期待がよほど大きかったのでしょうか,全国紙としては異例の取り扱いです。 記事の内容はイングランド戦への期待,予想ではなく,日本代表のジャージーの左胸に付けられた「桜のエンブレム」にまつわるものが大半でした。現在のエンブレムは3つの桜が開いていますが,これは1952年10月のオックスフォード大学戦からとのことです。 それ以前は3つの桜のうち,開いた桜が1つ,半開きが1つ,蕾が1つです。このエンブレムは日本代表の初試合であった1930年のカナダへの遠征からです。「いつか,イングランドと戦えるようになった時,全て満開にしよう」と誓ったとか。 ※写真はクリックすると拡大します。 日本代表はこれまでイングランドとは8戦して全敗です。 1971年9月24日 ●19ー27 大阪・花園ラグビー場 1971年9月28日 ●3ー6 東京・秩父宮ラグビー場 1979年5月13日 ●19ー21 大阪・花園ラグビー場 1979年5月20日 ●18ー38 東京・国立競技場 1986年10月11日 ●12ー39 トゥイッケナム 1987年5月30日 ●7ー60 シドニー(RWC1987) 2003年7月3日 ●10ー37 東京・味の素スタジアム 2003年7月6日 ●20ー55 東京・国立競技場 8連敗はさりながら,重要なことはこの8戦のうち1987年のワールドカップでの対戦以外は,イングランドは「国代表同士の試合」=テストマッチの出場選手に与えられる「キャップ」の対象外の試合にしていたと言うことです。つまりは日本は「完全な格下」扱いでした。 イングランドにとってキャップ対象の試合は「ティア1」と呼ばれる第1グループのトップ10に属するチームとの対戦だけなのでしょうか。現在の「ティア1」はニュージーランド,アイルランド,ウェールズ,イングランド,南アフリカ,スコットランド,オーストラリア,フランス,アルゼンチン,イタリアの10チームです。日本は「ティア2」です。 今回はキャップ対象のテストマッチだったようです。日本の実力を認めたということでしょうか。日本代表は来週の24日には世界ランキング19位のロシアとテストマッチです。
by gakis-room
| 2018-11-18 18:00
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