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2017年 08月 21日
日本では見られませんが,明日の未明に皆既日蝕
日本では見られませんが,明日の未明に皆既日蝕_d0006690_11254853.jpg明日22日未明の皆既日蝕は日本では見られませんが,アメリカでは西部時間21日午前10時過ぎに北西部のオレゴン州から始まって,1時間半かけて14の州通過して南東部のサウスカロライナ州に達します。

皆既日蝕がアメリカの広い地域で観測できるのは1979年以来で,観測できる地域の人口は,アメリカ人口の6割にあたる2億人に達するそうです。

そこで,2つの懸念が生じているそうです。

①太陽光発電900万キロワットの電力の消失
皆既日蝕の観測時間は最長でも2分40秒ほどですが,部分日蝕を含めると太陽が遮られる時間は4時間に及ぶ地域もあるようです。それで,米通信社ブルームバーグによると,太陽光発電の出力の約20%に当たる900万キロワットが日蝕によって減少するといいます。日蝕の間,電力の安定供給を維持するために,火力発電など他の電源の出力を上げて調整する必要があるといいます。

②生産性損失760億円
アメリカの再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・クリスマス社では,皆既日蝕観測の可能な地点で働く人を8700万人と想定,観測のために外出する時間20分とすると,6億9400万ドル(約760億円)の生産生の損失が出るとしています。

①も②もあの「経済効果計算」と同じようなものでしょうか。特に②の8700万人の全員が観測のために外出するなんてことはあり得ません。「2つの懸念」は,まあ,アメリカでの38年振りの皆既日食への話題の提供のひとつなのだと思われます。

ところで,2012年5月21日の日本でも観測された金環蝕の折りに,電力損失とか生産生損失とか経済効果とかなどの話題はありませんでした。話題の楽しみ方の違いかも知れません。

※写真は国立天文台からお借りしました,クリックすると拡大します。

by gakis-room | 2017-08-21 18:00 | つれづれに | Comments(0)


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