2016年 07月 03日
きょうの未明にカロリン諸島付近で観測された熱帯低気圧は午前9時に台風1号となりました。台風名は「ニパルタック」(ミクロネシアの提示で,有名な戦士の名前)です。 昨年の12月11日発生の台風27号以来,6か月23日振りの台風です。台風1号の発生の遅さとしては,1998年7月9日の台風1号に次いで観測史上2番目の遅さです。なお,昨年の台風1号の発生は,1月13日でした。 6月になって熱帯低気圧の観測が2度ありました。23日〜25日と26日〜27日です。しかし,いずれも台風とはならず消滅していました。 この台風1号は次第に発達して,6日水曜日にはフィリピンの東の海上へ進み,強い台風(中心付近の風速32.7〜43.7m/s)になるとの予測です。 なお,台風の進路予報円(台風の中心が70%の確率で到達すると予想される予報される範囲)が今年から下記のように昨年より小さくなります。 【小さくなる予報円】 【予報円の縮小】 (縮小率) 24時間予報円 半径160km→100km −31.3% 48時間予報円 半径330km→280km −15.2% 72時間予報円 半径600km→410km −31.7% 小さくなった分だけより正確な予報となりますが,しかし,それでも台風の進路予想は「概ね」の域を超えません。それほど進路予想は難しいようです。 左のイメージは2014年の台風19号の場合ですが,「48時間後」を例にとると,台風の中心の到達位置は ① 1番北にそれた場合 若狭湾沖 ② 真ん中の場合 愛知県付近 ③ 1番南にそれた場合 伊勢湾の遙か沖 のいずれも到達確率は共に70%です。従って①と③では中心の位置は「280km×2=560km」の差があります。ですから,たとえば予報通りに台風の中心か若狭湾沖に到達したとしても,280km近く離れた愛知県での影響はそれほど大きいとは考えられません。 ですから気象庁はいつも言っています,「今後の台風情報には十分に注意してください」と。
by gakis-room
| 2016-07-03 18:00
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