2016年 06月 29日
鳥居シリーズの最後は京都の小鳥居です。京都の珍鳥居の番外の途中で,「シリーズの最後はこれで」と決めていましたが,これまでなかなか出会うことがありませんでした。 民家の塀などの膝あたりの位置に取り付けられたこの小鳥居は「立ち小便防止用」のおまじないです。「鳥居を汚すような罰当たりな振る舞いはためらうだろう」というねらいです。 こうした京都での使われ方とは別に迷惑行為一般への防止効果を考える自治体もあるようです。たとえば,ゴミの不法投棄防止です。 山形県庄内総合支庁では2008年に78基,長野県伊那市も06~13年度の8年間で計78基,新潟県見附市では住民がしめ縄付きで20基設置していると日本経済新聞(2014.2.2)は伝えています。 こうした小鳥居は手製が多いようですが,この小鳥居,なかなかよくできています。手製ではなく,おそらくは伏見稲荷大社の参道で売られている奉納用(あるいは土産物)かと思われます。 朱色の小鳥居ですが,黒塗りの笠木(かさぎ)もあり,しかも反増(そりまし,上に反り上がっている)もほどこされています。島木(しまぎ)と貫(ぬき,)の間には額束(がくづか)もあります。また,柱は末広がりになっていますが,これを転び(ころび)といいます。そして柱の根元には藁座(わらざ)と台石(だいいし)も立派にあります。 ※写真はクリックすると拡大します。 【鳥居シリーズ】
by gakis-room
| 2016-06-29 18:00
| つれづれに
|
Comments(2)
Commented
by
tona
at 2016-07-01 13:10
x
最後ですか。東京のはお陰様で行くことが出来てありがとうございました。
可愛い鳥居ですね。 でも小さいのには意味があって納得です。 ↓の大神神社にはお詣りしたことがあります。 まさかこのような鳥居があるとは思いませんでした。 ここで拝見出来て良かったです。
0
Commented
by
gakis-room at 2016-07-01 15:56
tonaさん,
三柱鳥居を調べていて,「京都の三珍鳥居」を初め,変わった鳥居に気づきました。 他に変わった形の鳥居としては広島の厳島神社の両部鳥居,それによく似た滋賀の伊香具神社の伊香具式鳥居,京都の吉田神社の八角形の内宮源鳥居などもありますが,別の機会にと思っています。 |
アバウト
カレンダー
カテゴリ
タグ
5月の花の手帳(241)
4月の花の手帳(215) 3月の花の手帳(194) 6月の花の手帳(182) 10月の花の手帳(174) 9月の花の手帳(129) 11月の花の手帳(126) 7月の花の手帳(113) 2月の花の手帳(74) 8月の花の手帳(65) 12月の花の手帳(58) 1月の花の手帳(51) 以前の記事
最新のコメント
検索
記事ランキング
|
ファン申請 |
||