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2012年 01月 08日
金正日総書記のファッションが意味するもの
金正日総書記のファッションが意味するもの_d0006690_9142059.jpg韓国の日刊紙,中央日報(日本語・電子版)に金正日総書記のジャンパースタイルについておもしろいコラムがありました。5日の「ジャンパーを着て死去した金正日」です。

記事よると,金日成のファッションは「閉襟洋服」でした。「閉襟洋服」とはボタンが6つ付いた人民服のことで, 抗日闘争時代に着た戦闘服の延長だとしています。つまり,金日成は抗日時代の延長のファッションを継続することで,その「神話」と権力の正統性を示したかのようです。

金正日総書記のファッションが意味するもの_d0006690_914426.jpgでは金正日総書記のジャンパースタイルは何を象徴しているのでしょうか。記事は「抗日革命を繰り広げた金日成(キム・イルソン)に及ばないカリスマ」性を「現地指導」という形で補填したと言います。

そういえば,その死去の場所も「現地指導に向かう列車の中」とされています。彼のジャンパーは「人民が汗を流して働くところなら,どんなに遠くても駆けつける指導者というイメージをつくり出す道具」だったといいます。

しかし,その彼も礼節を守らなければならない時,たとえば金日成の葬儀や韓国の金大中大統領,中国の江沢民国家主席の会談場合は「閉襟洋服」を着用したとしています。しかし,2007年の盧武鉉大統領との会談でジャンパー姿だったのは,「意図された外交欠礼」だったと記事は言います。

盧武鉉大統領は「軽く扱われた」(?)のでしょうか。それで,小泉首相の時(写真上)はというとやはりジャンパーです。しかし,2010年8月の中国の胡錦濤国家主席との会談(写真下)でもジャンパーです。「意図された外交欠礼」 というのはちょっと無理のようです。

では金正恩はどの様にして,「正統性」を示そうとするのでしょうか。現在までのところ,彼は「閉襟洋服」です。中央日報の記事は「ネクタイ・スーツ姿で国際舞台にデビューすることを望む。 それは国際社会の常識と規範を受け入れて,外側に門戸を開くというメッセージになるはずだ」としていますが,それでは国内向けへの「正統性」を示し得ません。いずれにせよ,今後の金正恩の服装がちょっと気になります

by gakis-room | 2012-01-08 16:00 | 韓国あれこれ | Comments(2)
Commented by saheizi-inokori at 2012-01-09 09:33
3.11以降の閣僚たちの似合わない作業ジャンパーはどうしたんでしょうね。
Commented by gakis-room at 2012-01-09 15:35
sahiziさん、
野田内閣の成立で、大臣室から引っ越す時の段ボール箱に入れたままになっていたりして…。


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