2009年 01月 10日
1輪だけだからヴェロニカ,オオイヌノフグリのこと
d0006690_004565.jpg咲いていたのはたったの1輪だけでした。一昨日の「近くの公園」で見たオオイヌノフグリです。

3月ともなれば群生があちこちで見られるオオイヌノフグリですが,1輪だけというのもいいものです。それで思い出しました。欧米ではこの花をヴェロニカといいます。

ヴェロニカはゴルダゴの丘に向かうイエスの血と汗を拭き取ったという聖女です。このことを昨年の3月05日に「かけ離れた2つの名前,オオイヌノフグリとヴェロニカ」として書きました。

人々にはもちろんのこと12使徒にも裏切られて,自らが架けられる十字を担いで丘を登るイエスに心を寄せた女性です。そう考えると,1輪だけのオオイヌノフグリが愛おしく見えてきます。

【余談・1】
「十字に架ける」とは古代ローマの極刑です。十字に架けて槍で胸を突くのですが,急所を少し外します。それ故に,長時間苦しみもがきながら死に至るのだそうです。このことを「ローマ人の物語」(塩野七生著,新潮社)で知りました。

聖書の記述では,イエスは短時間で絶命していますから,「イエスは基礎体力がなかった,だからイエス像はすべからく痩せている」と変な納得をしました。

【余談・2】
上記の「ローマ人の物語」によれば。ローマには「記録抹殺刑」と言うのがあったそうです。なにごとにつけ膨大な記録を残した古代ローマの公式記録から抹消するというのです。つまりは「存在しなかった」ことにするというのです。考えようによってはこちらのほうが極刑かもしれません。
[PR]

by gakis-room | 2009-01-10 00:02 | 花の手帳 | Comments(17)
Commented by YUKI-arch at 2009-01-10 09:25 x
「記録抹殺刑」は権力を握ったこそくな人間がやり勝ちなことです。

とはいえ、そもそも存在しなかった、
とはいっそ晴れ晴れとして気持ちがよさそうです。
そもそも実質的な「記録抹殺刑」は
生まれた時から
すべての人間にかせられているわけですから。
Commented by saheizi-inokori at 2009-01-10 09:36
子犬のフグリなら可愛いのですね。
「おお」は尊称でしょうか。ちっちゃくとも大人。
Commented by yuuko-11 at 2009-01-10 11:43
小米犬のフグリ (コゴメイヌノフグリ)というのがあるらしい。
立犬の…は見たことあるが(笑)
しかし、このネーミングの差はなんだろう。センスの違いか?
Commented by 高麗山 at 2009-01-10 12:19 x
話は全く関係ありませんが。
“楽天”の、野村克也監督は、旧南海ホークスから「記録抹殺の刑
」を受けています。
旧大阪スタジアム(南海?)の真鍮製名籍板から名前末梢、関係者名簿からも名前末梢の《形》を受けています。
Commented by gakis-room at 2009-01-10 16:03
鍵コメさん,
ありがとうございます。
そうですね,亜麻色と亜麻の花の色は違いますね。
「偶然」はまさしく偶然です,先のことですから。
Commented by gakis-room at 2009-01-10 16:06
YUKIさん,
いえいえ,「記録抹殺刑」は独裁者への元老院による懲罰です。
Commented by gakis-room at 2009-01-10 16:10
saheiziさん,
在来種に「イヌノフグリ」という3〜4ミリの花があって,明治期に渡来した同属の花が大きかったので「オオ」イヌノフグリとしたようです。在来種のイヌノフグリがなければ,きっと可憐な名前がついたのではないでしょうか。
Commented by gakis-room at 2009-01-10 16:16
yuuko-11さん,
私は「コゴメ…」も「タチ…」もまだ見ていません。
ネーミングは在来種のネーミングが花よりも実に着目したことが原因ですね。一体誰だ,イヌノフグリと名付けたのは?(笑)
Commented by gakis-room at 2009-01-10 16:18
高麗山さん,
そうですか。始めて知りました。南海ホークス退団の時のトラブルが原因でしょうか。それにしても「除籍」処分だなんて。
Commented by asuno-kazemachi at 2009-01-10 18:48
映画「ベン・ハー」で、ユダヤ人の子だとわかったベン・ハーに、王が下した罰が記録抹殺刑。
輝かしいすべての業績から、ハー王子の名を削るよう命じたのです。
その名を口に出すことも禁ず、と言いました。
けれど、死の間際に、先王は彼に言います。
「禁を破って、今一度、そなたの名を呼ぼう」

名を与えられ、名で呼ばれるということがない刑罰は、やはり極刑だと思います。
Commented by Mr.Yo-Yo at 2009-01-10 19:02 x
人間は二回死ぬといわれますが、「二回目の人生」を「一回目」のうちに無くすとはある意味、残酷ですね。
>花よりも実に着目したこと
この花の名前を付けた人は花の名前をつけることが初めての体験でありました。
そして、その人はぜひとも、人々に印象が後世に残るような名前は無いのかと考えました。
しかし、残念なことに花からは何も思い浮かばず、ならばと葉や実を見ました。
そして考えた末にまたも思い浮かばず、疲れ果てたのでなんとなくだらっとしている近くの犬を見ました。
その時にこの名前が閃きました。
そして、それをいろんな人に言うと案の定、「印象が残る」名前となって現在に至っています。
なんとなく、思いついた由来を考えました。どうでしょう?
Commented by gakis-room at 2009-01-10 21:01
asuno-kazemachiさん,
昔,ベン・ハーは見たのですが,そんな場面があったことを忘れています。
死んだだ後ならともかくも,生きているときに存在抹殺刑とは,やはり,極刑です。
Commented by gakis-room at 2009-01-10 21:12
Mr.Yo-Yoさん,
イヌノフグリの命名の由来物語,面白いと思いました。イヌノフグリは古代に渡来したようですから,どんな役職が命名を担当したのでしょうか。天皇家,藤原一族そして伴一族あたりの権力関係が絡むと,これはもう立派な小説になりそうです。
Commented by saheizi-inokori at 2009-01-10 22:53
光源氏が初代だったといいます。
Commented by gakis-room at 2009-01-11 07:10
saheiziさん,
光源氏が命名の担当役職の初代ということですか。
Commented by saheizi-inokori at 2009-01-11 11:00
時代があわないなあ^^、だめ?
Commented by gakis-room at 2009-01-11 20:54
saheiziさん,
いえいえ,渡来は農業技術とともでしょうが,命名は後代です。イヌノフグリと光源氏と藤原氏を巡る葛藤,面白いですね。


<< 占い,おみくじ,そして信仰      「近くの公園」の2番目の花,ホ... >>