2008年 12月 30日
合理性の多様性と非合理性
d0006690_23191990.jpg羊頭狗肉,あるいは思わせぶりな表題です。NHKの今夜の「第21回ロボコン大賞」を見ていて,「鉄腕アトムと鉄人28号とはロボットとしてどちらが優秀であるか大論争」を思い出しました。学生時代の酒席(多分)の論争です。

「ロボコン大賞」の今回の課題は,「ハードル超え,変身パフォーマンスと二足歩行」のタイムトライアルでした。私が面白いと思ったのは,「二足歩行」を原理的につき詰めてけば,つまり,二足歩行の合理性の結論はほとんど変わらないのではないかという私の予測が的外れであったことです。

実に多様な二足歩行がありました。決勝戦は小山高専の「土の子」と沖縄高専の「ティラノザウルス」でした。「土の子」は「二本足を交互に踏み出す」というルールを最大限に生かしていました。「土の子」の二本足は二つの同心円盤が交互に踏み出し,小躍りしながら進むというものでした。

「足」が円盤であって悪いはずがありません。小躍りのおもしろさは円盤の安定性に支えられていました。指向の柔軟性に拍手です。優勝したのは沖縄高専でした。卵でハードルを越えた後,中から出てきた「ティラノザウルス」は大きく吠えたあと,確実に進んでいきます。その姿は「ジュラシックパーク」の恐竜を思い起こさせます。美しい歩行でした。こちらも見事です。

「合理性」とは意外に「多様性」かも知れないな,と思わせる70分でした。なお,再放送は1月2日,午前10時15分からBS2で見られます。

ところで非合理的なものが人間であることは言うまでもありません。「鉄腕アトムと鉄人28号とはロボットとしてどちらが優秀であるか大論争」は鉄人28号派が勝利しました。勝利の理由は,
  ・人間は善悪の判断を時として躊躇し,その判断はしばしば不合理である
  ・アトムは善悪の判断に躊躇することもなく,その判断はきまって善である
  ・鉄人28号は善悪の判断ができない,且つ操縦する者によって悪にもなる
  ・ロボットしての完成度は鉄人28号が高いのではないか
と,こんなところでした。

「機械は人間が使用するものであって,人間を使用するものてあってはならない」という「疎外論」が生き生きと輝いていた時代の学生たちのシアワセを懐かしく思い出しました。
※写真はクリックすると大きくなります。
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by gakis-room | 2008-12-30 23:20 | つれづれに | Comments(2)
Commented by saheizi-inokori at 2008-12-31 07:32
操縦されることによって別人28号になってしまうんですね。
今の危機はそれかな。
Commented by gakis-room at 2008-12-31 17:18
saheiziさん,
正太郎少年の操縦機が純一郎,平蔵少年に奪われてしまった。


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