2008年 11月 25日
これは勇気ある発言? テレビ朝日社長が「奥田発言」を批判
テレビによって「あれだけ厚労省がたたかれるのはちょっと異常。何か報復でもしてやろうか。例えばスポンサーにならないとかね」と奥田碩トヨタ自動車相談役(前経団連会長)が発言したのは11月12でした。私はこれを「やりきれない頽廃したこの知性」と11月14日に書きました。

記事にも書いたように,直後にこの発言に触れたのは私の知る限り,14日の朝日新聞の「天声人語」だけでした。それもどこか遠慮がちでした。その後,マスコミはこの「奥田発言」についての扱いはなかったようです(またしても私の知る限りでは)。

時事通信のホームページによると,ようやく,今頃になってテレビ朝日社長がコメントを出しました。以下は,このことを伝える時事通信の記事です。

奥田発言は「穏当を欠く」=テレビ朝日社長
 君和田正夫テレビ朝日社長は25日の記者会見で、奥田碩トヨタ自動車相談役が厚生労働省をめぐるテレビ報道を批判して「スポンサーでも降りてやろうか」などと発言した問題について、「特に年金問題は国民生活に深くかかわっている。われわれとしては批判すべきはきっちりと批判しなければならない」と反論した。また、「『報復する』という言い方は若干刺激的で、穏当を欠くと思う」とたしなめた。(2008/11/25-16:37)


短い記事ですから,発言の詳細はわかりませんが,時事通信が(奥田発言を)「たしなめた」と書いていますから,テレビ朝日社長の批判は穏やかなものだったと思われます。というよりも腰が引けています。

奥田発言は「『報復する』という言い方は若干刺激的で,穏当を欠くと思う」というものではありません。「若干刺激的」どころか「大いに強圧的」です。「穏当を欠く」を遙かに超えて「言論弾圧」指向です。

奥田発言に対してテレビからやっと出た2週間遅れの反応がこの程度の内容でしかないのは,最大広告主の一つへの遠慮でしょうか。あるいは,テレビ朝日社長の発言は勇気ある発言なのでしょうか。「もの言えば唇寒し」というよりも,私にはテレビの自殺行為にも見えます。
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by gakis-room | 2008-11-25 19:12 | つれづれに | Trackback | Comments(2)
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Commented by convenientF at 2008-11-27 07:46
むかし存在した「第三の権力」ならば「広告のスポンサーはこっちで断る。新技術や新製品も報道しない」と逆に脅し上げたはずですけどね。

いまのマスメディアは政界財界の印刷機、スピーカー。
Commented by gakis-room at 2008-11-27 16:19
CFさん,
奥田が怖いのか,トヨタが怖いのか。メデイアも今や,大手の広告代理店にも首根っこを押さえつけられているのでしょうね。


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