2008年 10月 07日
どちらも間違っていませんか,麻生首相と長妻衆院議員どの
あれっ,「前でも,後ろでもダメなんです」ってば,と思いました。昨日の衆院予算委員会での「野党の資料請求に対する自民党への事前相談」についての長妻委員と麻生首相のやりとりです。

麻生首相は6日の衆院予算委員会で,自民党の国会対策委員会が各府省に対し,野党から資料要求があった場合は事前相談するよう求めていることについて「議院内閣制の下での政府・与党の関係を踏まえると,与党からの依頼に応じて、資料要求についての情報提供を行うことに特別な問題はない」と述べました。

民主党の長妻昭政調会長代理の質問の趣旨は,「事後ならともかくも,事前相談は資料請求を制限するものになるので止めさせてほしい」というものでした。これに対して麻生首相は「事後がいいのなら,事前でもいいのではないか」と答えています。

麻生首相の「議院内閣制の下での政府・与党の関係を踏まえると」の答弁は三権分立制を否定するもののように思われます。議院内閣制は行政府が立法府に責任を持つというものですが,個々の行政官僚はもっぱら国民に責任を持つものです。「公僕」とは政権党に従属することではありません。従属してはならないはずです。

さらに言えば,首相は行政府の長として,「事前相談は,公務員の政治的中立性をも侵すもの」として拒否すべきのように思われます。

国会議員があるいは政党が国政調査権を理由に資料請求することに問題はありません。そしてそのとき,当該官僚が最高責任者である大臣に伺いを立てることも道理にかなっています。ここまでです。「事前であろうと,事後であろうと行政行為の当否を,立法府の一部に伺いを立てるということは三権分立制を否定するとになります。

与党であろうと野党であろうと,政党としては立法府の一部です。与党あるいは与党議員の資料請求への回答の当否を野党各党に事前相談するを自民党は許すのでしょうか。許すべきではありません。行政行為の当否を立法府の一部に伺いを立てることは,それが与党であれ,野党であれ,それは三権分立制の否定することになるからです。

では,事後の報告は? 「あの政党がこんなことを聞きに来ましたよ」とはなんのために必要なのでしょうか。

報道によれば,3日の記者会見で,金子一義国土交通相も塩谷立文部科学相も「(事前相談は)省庁側の負担をさせないためなど」との認識を示していますが,もし,そうであれば,国政調査権の定義をはっきりとさせてからの話しです。
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by gakis-room | 2008-10-07 17:07 | つれづれに | Trackback | Comments(6)
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Commented by 高麗山 at 2008-10-07 22:29 x
自衛隊は、国際法上“ 軍隊です ”、日本国憲法には、陸、海、空の軍隊は存在しません。
三権分立も、似通ったような曖昧解釈がまかり通っているようにおもえてなりません!
Commented by saheizi-inokori at 2008-10-08 07:07
相談されて「そんなことを答えるな」と云った例はあるのだろうか。
「知る権利」はどうなるのでしょうか?
Commented by gakis-room at 2008-10-08 08:34
高麗山さん,
自衛隊は憲法解釈の問題,三権分立は民主主義の原則の問題です。曖昧な解釈,恣意的な解釈はこの国の政治のいい加減さの現れかも知れません。
Commented by gakis-room at 2008-10-08 08:35
saheiziさん,
「そんなこと答えるな」といった例があるのかどうかはわかりませんが,もしなかったとしても,三権分立の原則に反しているように思われます。
Commented by saheizi-inokori at 2008-10-08 14:53
全くです。
Commented by gakis-room at 2008-10-08 21:24
saheiziさん,
この国は原則には寛容,曖昧,いい加減なようです。


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