2008年 05月 17日
「ゴリ押し議員連盟」でしょうか
昨日,自民党の有志議員が「衆参両院を統合し,一院制の新『国民議会』を創設する議員連盟」(一院制議連)を発足させました。今後議論を通じて二院制の問題点を洗い出し,今秋までに一定の結論を出す方針とのことです。顧問には森喜朗,小泉純一郎,安倍晋三氏が就任しています。

代表世話人の衛藤征士郎氏(衆議院)の発言
「次の衆院解散後に3分の2以上の議席を確保するのは極めて難しく,行き詰まりは目にみえている。責任政党として衆参両院のあり方を検証することが必要だ」

呼びかけ人の谷川秀善氏(参議院)の発言
「ねじれ国会でにっちもさつちも行かなくなった。次の総選挙で与党が3分の2をとることは難しい。法案は1本もとおらなくなる」

ここには「議会制度としての2院制の是非」を論じようと言う姿勢はありません。参議院で自民党が少数派になったために,これまでのように衆参2院でゴリ押しできなくなったために,多数派が(これからも?)確保できる衆議院だけの一院制にしようと言うだけのことです。

つまりは,ゴリ押ししたいだけのことですから,発想そのものが「非民主的」であり,思想の貧困さを公表したようなものです。その顧問に3人の首相経験者がついているのもお粗末の極みです。

しかし,伊吹自民党幹事長になるとこれも,「国会が常識と矜恃(きょうじ)を取り戻せないと国民が判断した場合、二院制が一院制になることはあるかもしれない」(16日)と「国会の常識と矜持を取り戻す」方策のひとつとなります。

衆参のいわゆる「ねじれ」は異常なことではなく,二院制の原理上,きわめて正常なことです。衆議院選と参議院選との間にそれなりの時間の経過があれば,国民の意思が変化することは自然です。「衆参ねじれにより重要法案はことごとく停滞し、…次期衆院選で,与党が3分の2以上の議席を確保できる保証はなく。国会が完全な機能停止に陥る危険性もある」(産経新聞)との指摘もバカげた危機感です。

次期衆議院選で民主党が多数派になった時,「ねじれ」は解消します。そして,衆参で多数派になった民主党政権のゴリ押しによって,「重要法案の停滞」がなくなった時,「国会の常識と矜持」あるいは「国会の機能」が回復したと考えるるのでしょうか。

「国会の常識と矜持」は国民への説明責任をないがしろにしている国会議員自体によって投げ捨てられてしまっています。
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by gakis-room | 2008-05-17 12:41 | つれづれに | Comments(6)
Commented by saheizi-inokori at 2008-05-17 16:56
小選挙区制はどうですか?
政治家の質の問題もあるのでしょうがどうも今の状態を見ていると感心しませんね。
Commented by asuno-kazemachi at 2008-05-17 17:54
ちょっとびっくりしてしまいました。
党利党略をこれほどあからさまにされると、引くなというほうが無理なような気がしてしまいます。
国民の政治離れが進んでしまうように思います。
ねじれといいますが、何につけても、NOという存在は必要でしょう。
全面的に賛成意見しか出ない議会を考えただけで恐ろしいものがあります。
Commented by gakis-room at 2008-05-17 20:48
saheiziさん,
国民の意思を性格に反映する選挙制度がいいわけですから,原理的には完全比例代表制がいいかと思います。しかし,これでは候補者の顔が見えてきませんから,中選挙区制かなと思っています。
Commented by gakis-room at 2008-05-17 20:51
風待ちさん,
ついでに言えば,「民主党の政権担当能力」がよく訪われますが,自民・公明の与党の「政権担当能力」をなぜ問わないのでしょうかねえ。とっくに破綻しているのにです。
Commented by convenientF at 2008-05-18 14:21
世の中、笑いの種は尽きませんが、これほど可笑しいのは滅多にないのではないでしょうか。

こんな知能程度で年間数千万のお給金を貰えるのだから幸せな人たちだ。
アヤカリタイ、アヤカリタイ!

逆に

>「衆参ねじれにより重要法案はことごとく停滞し、…次期衆院選で,与党が3分の2以上の議席を確保できる保証はなく。国会が完全な機能停止に陥る危険性もある」

テナこと言っていても産経ファンは増えていくのが怖い。
国会が機能を停止しても日は昇り、カラスはカーと鳴き、台風は襲来し、地震は起きる。
喉が渇き、腹が減り、病気で死ぬ人もいる。

心配するこたぁない!
Commented by gakis-room at 2008-05-18 14:47
CFさん,
>産経ファンは増えていくのが怖い
とは言っても,このての記事は,産経が詳しく書いてくれるから,私は購読が止められないのです,ハイ。


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