2007年 11月 01日
対案は何もいらない,きょうで「テロ対策特措法」は期限切れ
きょうで「テロ対策特措法」は期限が切れます。朝日,読売,毎日,産経。日経,東京(中日),北海道のきょうの社説を見てみましたが,朝日を除いてこのことに触れたものはありませんでした。実に不思議なことです。いよいよ「国際貢献から脱落」するというのに静かなものです。

この問題についての私の考えは至極簡単です。「テロ対策特措法」の期限が切れて,そのままがいいと思います。これへの「対案」何もいりません。理由は「テロ特措法」には「いい加減さ」がつきまとっているからです。

いい加減さ・1
私の理解では,アメリカが「個別的及び集団的自衛権の発動」として始めたアフガニスタン攻撃に,「日米同盟」の絆を理由に日本はアメリカに加勢しましたが,今に至るまで,「日米同盟」(いつからこんな同盟ができたのでしょうか)とは何かの説明はありません。

いい加減さ・2
いつの間にか,理由が「日米同盟」から「国際貢献」にすり替わってしまいました。そして,8月の始めからしばらくは,洋上給油活動(私の言葉では「洋上無料ガソリンスタンド」)が途絶えるようにことがあっては大変だ,との論陣がありましたが,途絶えさせたのは安倍前首相です。続投を決めた後,1カ月間の政治空白をつくり,その後,政権を放棄してさらに1カ月間の政治空白をつくりました。「国際貢献を途絶えさせた安倍前首相の責任」を問う論陣を私は知りません。「国際貢献」とはこの程度のものでした。

いい加減さ・3
新法の成立見込みはきょう現在ありません。つまりは「途絶え」は場合によっては来年の通常国会まで続きそうです。それでも,「日米同盟」に亀裂が入りそうな兆しさえありません。

いい加減さ・4
給油がイラク戦争に利用されているのではないかとの疑惑に対して,「20万ガロン」の給油を理由にこれを否定したのは当時の福田官房長官と石破防衛相でした。その後。「20万ガロン」が虚偽であることが判明しましたが,つまり,官房長官と防衛相の論拠がなくなりましたが,訂正なり新たな論拠の提示は未だにありません。無責任な論拠の上に立てられた「国際貢献」です。しかも,自衛隊の一部はこのことを知っていました。

いい加減さ・5
給油活動に参加した自衛官の航海日誌がいわば「軍規」に反して破棄されています。これへの処罰は,きょう現在ありません。これで思い出すのはサモワに派遣されたヒゲの隊長,佐藤正久隊長の「偽計駆けつけ支援」発言です。シビリアンコントロールを公然と否定したのはこの人が最初です。そして,現在,自民党参議院議員です。

いい加減さ・6
自民党が提案した新法には「国会承認」がありません。参議院の現状では承認されないからの逃げのように思われますが,「国際貢献」で論議する自信のなさと思われます。腰の引けた「国際貢献」と言うよりも,私には「いい加減な」「国際貢献」に見えます。

まあ,思いつくだけをあげてみました。「国際貢献」とやらは理念も哲学もない,単なる「小泉・安倍の対米追従」ではないのであれば,いい加減さのいくつかをはっきりさせるべきです。どうして,このようないい加減さに対案が必要なのでしょうか。
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by gakis-room | 2007-11-01 19:22 | つれづれに | Trackback | Comments(11)
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Commented by ume at 2007-11-01 22:55 x
「イイカゲン」と「テキトー」は解釈の仕方によっては真反対の「意味になります。テロ特措法は「イイカゲンさ」を残したまま自民、民主の「野合」で決着をみるような気がします。
Commented by maron415 at 2007-11-01 23:08
「テロ対策特措法」の期限が切れたのは、確かに自民党の自業自得ですね。で、中味の話より、他の事でゴタゴタしてるし…
自民党の説明じゃ、必要性がどうしてもわからないなあとは思います。そういや、職責かけてた人は休養中のままなのよね…
Commented by gakis-room at 2007-11-02 09:40
umeさん,
確かにそうですね。「お湯加減はいい加減」という場合がありますね。ところで,自民と民主が野合すれば,損をするのは民主だけだと言うことが民主にはわからないのでしょうか。
Commented by gakis-room at 2007-11-02 09:51
maron415さん,
前から思っているのですが,テロ対策特措法の正式名称,つまり「平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法」をきちんと言える人,「休養中の人」も含めて何人くらいいるのでしょうか。
Commented by saheizi-inokori at 2007-11-02 11:02
職場放棄の理由は「私が辞めた方が特措法がうまくいくから」というようなものでした。
ハテサテ、その辞めたことの責任をどうとるのか?
Commented by gakis-room at 2007-11-02 12:10
saheiziさん,
9月12日にも書きましたように,彼は議員辞職すべきだと思います。理由はなにであれ,あの辞め方は主権者からみれば,懲戒解雇以外にありません。
Commented by オヴニル① at 2007-11-02 22:37 x
テロ特措法の分析が”いい加減”過ぎますよ?

いい加減さ・1

日本のアフガニスタンへの給油活動は、あくまでも国連決議1368に基づくものです。アメリカしか見えていないのですか?

いい加減さ・2

「いつの間にか,理由が「日米同盟」から「国際貢献」にすり替わってしまいました。」

上述の通り、日本の自衛艦派遣は国連決議を理由に行っているものです。

いい加減・3

「それでも,「日米同盟」に亀裂が入りそうな兆しさえありません。」

同盟は政府間の信頼関係に基づきます。民主党が期限切れの原因を作った以上、短期的に変化するわけありません。あくまでも短期的ですが。

Commented by オヴニル① at 2007-11-02 22:38 x
いい加減さ・4

防衛職員の報告にミスがあったのであれば、綱紀を粛清すればいいだけの話。防衛省の問題と法律・活動の内容を意図的に混同しているのですか?

いい加減・5

「給油活動に参加した自衛官の航海日誌がいわば「軍規」に反して破棄されています。」

いい加減・4と同様にいい加減な主張です。

いい加減・6

「自民党が提案した新法には「国会承認」がありません。」

これだけは同意します。

しかし、それ以外は、あなたの指摘する以前ににあなたの認識が”いい加減”すぎます。

どうも、テロ特措法反対派の人はアフガニスタンに対する国際世論を無視して、反対理由をアメリカに依存している格好になっています。

これも一種の”対米追従”なんでしょうね。
Commented by gakis-room at 2007-11-03 10:24
オヴニル①さん,
「いい加減な主張」とのご意見をいただきました。感想を3つ書きます。
1.国連安保理決議1368をを根拠としているなら,旧法の法案名で「安保理決議1368号に基づく支援」とすればすむことです。正式法案名を知る人はほとんどいないのではないかと思われるほどの長い法案名の最後に付け足しのように「国際連合決議等」と加えたのは自信のなさの現れではなかったでしょうか。私が読む限り,「安保理決議1368号」だけを根拠にすることには無理があるように思われます。仮に「安保理決議1368号」を根拠にするのであれば,日米同盟云々は全く不必要なことです。

2.「民主党が期限切れの原因を作った以上」という認識を前提とした立論は成立しません。事実認識が間違っているか,虚偽を前提としているからです。

3.「いい加減さ4」で私が言っているのは,当時の官房長官,防衛大臣の
主張の根拠が虚偽であったのに,未だに訂正すらなされていないことについてです。綱紀粛正とは次元が違います。
Commented by オヴニル① at 2007-11-04 15:17 x
>私が読む限り,「安保理決議1368号」だけを根拠にすることには無理があるように思われます。

あなたの感想には興味はありません。具体的な箇所を指摘してください。

国連安保理決議1368
6.2001年9月11日のテロ攻撃に対応し、あらゆる形態のテロリズムと闘うため、国連憲章のもとでの同理事会の責任に従い、あらゆる必要な手順をとる用意があることを表明する。

この条文の何処に弱い点があるでしょうね?
9.11テロのに対し「あらゆる必要な手順をとる用意があることを表明する。 」と明記されているんです?

>.「民主党が期限切れの原因を作った以上」という認識を前提とした立論は成立しません。事実認識が間違っているか,虚偽を前提としているからです。

根拠もを出せない意見なら、荒唐無稽な主張も出来てしまいますよ?

元々テロ特措法は、民主党も含むの与野党の賛成で成立した法案、今更、延長自体に反対したのであれば民主党にその責があるのが当然でしょう

しかも予定していた対案すら出せない状態であるならば、政局目当ての対応としか言い様がありませんね。

Commented by オヴニル① at 2007-11-04 15:17 x
>主張の根拠が虚偽であったのに,未だに訂正すらなされていないことについてです。綱紀粛正とは次元が違います。

テロ特措法の議論の根幹は「日本として好ましい国際貢献とは何か?」です。
いつから、給油量や報告内容の議論になったのですか?問題の内容を混同していますよ。


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