2007年 09月 04日
問われているのは健全な与党そして与党の政権担当能力
1カ月の政治的空白をつくってまで準備したにもかかわらず,「担当能力」の吟味すらできないままに史上2番目の短命で更迭された農水相,坂本外務政務官。これにはまだ提出されるかどうかも決まってもいない参議院における「問責決議案」が大きく作用しているようです。政府与党の戦々恐々振りが伺えます。

また,3日,高村防衛相は都内のホテルで講演し,テロ対策特別措置法によるインド洋での自衛隊の給油活動について「続けられる方向になるのであれば,あらゆる野党の要求をどんなこと聞いてでもやっていいくらい」と述べています。

テロ特措法延長のためであれば「野党の要求はなんでも聞く」と,防衛相はなりふり構わず悲鳴をあげているわけですが,これは法の趣旨とも国会の正常なあり方とも大きく外れています。そもそも,テロ対策特措法は期間が限定されている特措法ですから,延長する場合には,法の効果等の吟味が必要なはずです。

事実,テロ特措法の付則の3,4項は以下のようになっています。
3 この法律は、施行の日から起算して六年を経過した日に、その効力を失う。ただし、
 その日より前に、対応措置を実施する必要がないと認められるに至ったときは、速や
 かに廃止するものとする。
4 前項の規定にかかわらず、施行の日から起算して六年を経過する日以後においても
 対応措置を実施する必要があると認められるに至ったとき
は、別に法律で定めるとこ
 ろにより、同日から起算して二年以内の期間を定めて、その効力を延長することがで
 きる。

つまりテロ特措法は当然にも「(延長して)対応措置を実施する必要があると認められる」かどうか,しっかりと議論するというのです。その議論を抜きにして,「野党の要求はなんでも聞くから,延長してくれ」というのは,与野党を問わず「健全な政党」にはほど遠い姿です。

江田憲司衆議院議員はそのホームページで,インド洋での給油には「8割以上の油が、アフガンではなくイラク作戦のために費やされた」と述べています。これらを含めて,しっかりと論議を尽くすことが,与野党を問わず「健全な政党」が国民の付託に応える道筋です。

議論の場が衆参の予算委員会になるのか,衆議院外交委員会あるいは参議院外交防衛委員会になるのかは不明ですが,10日からの臨時国会に注目しています。問われているのは,これまでのように数で強行できなくなった与党の政権担当能力とその健全性のように思われます。
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by gakis-room | 2007-09-04 11:31 | つれづれに | Comments(4)
Commented by antsuan at 2007-09-04 12:35
本当にそう思います。国会そのものの健全性に注目したいです。今回の衆参のねじれ現象はそういう意味で国民の勝利といえましょう。
ついでに云えば、日米安保条約も昔のように時限を決めるべき条約です。その他、ガソリン税みたいな特定財源の税制も時限立法化するべきです。
Commented by gakis-room at 2007-09-04 17:08
antsuanさん,初めまして。国会が立法府として,国会議員が立法議員として再生するための貴重なチャンスだと思っています。この意味で,選挙結果は「国民の勝利」だと私も思います。日米安保条約も冷戦構造が崩壊した段階で,国家の安全保障とは何かから見直すべきであるように思います。
Commented by 高麗山 at 2007-09-04 19:06 x
あの寿言無~のように長ーい「特措法」、法解釈で石原伸晃さんが、アーダ、コーダと屁理屈言い出しました。
もう良いでしょう!二百万バレルに亘ってこの石油の高騰期にばら撒いて来たんですから!!
”世界の空気を読みましょう”。。。
Commented by gakis-room at 2007-09-05 09:27
高麗山さん,「無料洋上ガソリンスタンド」という以上には知らされていません。新法の動きもあるようですが,ここはやはり徹底議論です。来週から82日間の議論の中から何が出てくるのでしょうか,たのしみです。


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