2007年 01月 24日
景気は回復しているか
政府が22日に発表した1月の月例経済報告では,「景気は消費に弱さがみられるものの回復している」とし,景気の基調判断を3カ月間据え置きました。これにより,2002年2月から始まった景気回復期は月例報告ベースで5年ちょうど(60カ月)に達し,いざなぎ景気(57カ月)を3ヶ月上回って,戦後最長記録を更新しました。

基調判断では,企業部門の設備投資や生産が堅調に推移しており,景気回復が続いているが,個人消費は,所得の伸び悩みが続いていおり,個別項目でも「おおむね横ばいとなっている」との判断から,基調判断を据え置いたとしています。

私はいつの頃からか,何の根拠もないことですが,好景気とは大衆の購買力の上昇のことだと思っています。そして,私は時折新聞に掲載されるスーパー,コンビニ,百貨店の売り上げ高に関心を寄せてきました。それが大衆にとっての景気動向の目安であると考えてきました。

以下は最近の統計です。
06年年間売り上げ
  スーパー  前年比 −2.7%(10年連続のマイナス)
  コンビニ  前年比 −2.4 (7年連続のマイナス)
  百貨店   前年比 −1.8  ※関西地区のみ

06年12月売り上げ
  スーパー  前年同月比 −3.8
  コンビニ  前年同月比 −0.2
  百貨店   前年同月比 −1.6  ※関西地区のみ

「消費に弱さがみられる」と「おおむね横ばい」が同意語であるかはともかくも,私には「消費の弱さ」というよりも「依然として回復の兆しが見られない」が相応しいのではないかと思われます。非正規労働者の増加を含む賃金の抑制がこのまま継続され,さらに残業代ゼロへ向かうのであれば,大衆に取っての景気回復は更に遠のくことになります。したがってアーケード商店街はさらに拡大しそうです。
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by gakis-room | 2007-01-24 15:41 | つれづれに | Comments(8)
Commented by 高麗山 at 2007-01-25 00:08 x
私が、夫婦で日本全国を観て回ろうと決意して購入した“愛車”が、走行距離20万kmを優に超えました。
その間、スキーと温泉巡りは、同一区間を何度も往復してきましたが、目にしたのが地方都市の荒廃振りです。
昨年夏過ぎのコメントでも書きましたが、最大の“荒廃”を見せていたのが、“夕張市”でした。
何処の地方都市でも目立つのは、シャッターストリートです。   私なりに、“美しい日本”を期待して巡ったのでしたが、心痛む光景ばかりでした。
「大企業」のご機嫌覗いばかりする、「政府自民党」、さて、どのような、舵取りをするのですか?

Commented by Count_Basie_Band at 2007-01-25 05:51
>私は時折新聞に掲載されるスーパー,コンビニ,百貨店の売り上げ高に関心を寄せてきました。それが大衆にとっての景気動向の目安であると考えてきました。

大正解です。そしてこういう統計に表れない一般小売店の実績はこれら大規模店のそれを下回るとみて間違いありません。

>比正規労働者の増加を含む賃金の抑制がこのまま継続され,さらに残業代ゼロへ向かうのであれば,大衆に取っての景気回復は更に遠のくことになります。

最近の家族殺し、バラバラ殺人、今やニュースにならなくなったひったくりに自殺、その根元はすべてここにあります。
一般市民の生活の安定と向上は「旧約聖書」の昔から、中国四千円の昔から為政者にとって最大のテーマだったのですが、近年の日本の為政者はこれを無視しています。
Commented by gakis-room at 2007-01-25 07:56
高麗山さん,夕張市の深刻さは人口減少が止まらないことです。財政破綻が明らかになった昨年の7月から11月までに245人の人口減です。これは6月人口の1.9%に当たります。
Commented by gakis-room at 2007-01-25 08:02
Count_Basie_Bandさん,天に変わって政を為すの,天が欠落しているのですね。「井戸塀政治家」なんて言葉はとっくに死語ですから。
Commented by YUKI-arch at 2007-01-25 11:20 x
「好景気とは大衆の購買力の上昇のこと」
は至高の定義だと思いますよ。
この事をはずした景気云々は
意味がきわめて薄くなります。
Commented by gakis-room at 2007-01-26 08:54
YUKI-archさん,第3次産業が全体の70%を近く占める先進資本主義国では,国内需要つまりは大衆の消費意欲が決定的な意味を持つように私には思われます。
Commented by Count_Basie_Band at 2007-01-26 09:36
>国内需要つまりは大衆の消費意欲が決定的な意味を持つように私には思われます。

これまたご正解です。GDPの他の要素は消費支出の前提条件に過ぎないのです。
大学、シンクタンクの奥の方(現場を歩く研究員たちとは違う人達)、官庁などに納まりかえり、理論しか知らないエコノミストには理解できない部分です。
古来、財政経済理論はすべて後知恵です。今の日本は既存のいかなる理論も該当しない状況にあるのです。
たとえば、最近、円はすべての通貨に対して暴落しています。既存の理論では、これはインフレの要因であったり、インフレの結果であったりします。しかし、実は逆にこれは有効消費需要の減退とゼロ金利、つまりデフレの結果生じている日本経済全体の価値の低下の表れなのです。私のこの主張を容認してくれるエコノミストはまだ僅かですが、現在その主張をまとめている最中です。それが片付きましたら自分のページで解説するつもりです。
Commented by gakis-room at 2007-01-27 19:59
Count_Basie_Bandさん,重ねてのお褒めありがとうございます。それはともかくも,「解説」を楽しみにしています。


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