2006年 12月 26日
7兆6千億円の租税増加分は誰が払うのか・2007年度予算政府案
一昨日,来年度のこの国の予算政府案が閣議決定されました。安倍首相は,その後の記者会見で「財政健全化を図る意志を内外に示すメッセージ性の強い予算編成になった」と述べていますが,私にはメッセージは何も聞こえてきませんでした。

次年度の予算政府案は私にはとても単純に見えます。
歳入について見てみると
          2007年度     2006年度
  総  額   82兆9088億円   79兆6860億円  +3兆2228億円
  租税収入   53兆4670億円   45兆8780億円  +7兆5890億円
  国  債   25兆4320億円   29兆9730億円  −4兆5410億円

2006年度は当初予算です。来年度は今年度より,租税収入が7兆5890億円の増加が見込まれるから,国債については前年度より4兆5410億円ほど減じてみたというだけのことです。では,7兆5890億円−4兆5410億円=3兆480億円,つまり残りの使い道はなにでしょうか。歳出は次の通りです。
          2007年度     2006年度
  一般歳出   46兆9784億円   46兆3660億円  +  6124億円
  地方交付税
  交付金等   14兆9316億円   14兆5584億円  +  3732億円
  国債返還   20兆9988億円   18兆7616億円  +2兆2372億円

つまり,残りの3兆円余は一般歳出と地方交付税交付金等に少しまわして,残りの大部分の2兆円余を国債返還にあてたということになります。結果として国債残高は,歳入25兆4320億円−歳出20兆9988億円=4兆4332億円ほどの増加することになりました。国債残高の増加は今年度の増加分11兆2114億円の半分以下に押さえたということが「財政健全化へのメッセージ」ということでしょうか。

問題は,租税収入の増加見込みです。増加見込みの7兆5890億円のうち,1兆650億円は給与所得への定率減税を廃止することによってまかなわれます。つまりは給与所得者への増税分です。一方で,企業へは減価償却費の見直しによって4000億円の減税をします。

私が知りたいのは定率減税の廃止による増加見込みを除いた残りの,6兆5000億円の租税収入の内訳です。今年度の租税収入の内訳は以下の通りです。
  所得税  27.9.%
  法人税  28.5
  消費税  23.0
  その他  20.6

この構成比はどのように変わるのでしょうか。きょうまでのところ私にはそれを知ることができません。財務省のホームページにもありませんでした。
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by gakis-room | 2006-12-26 18:40 | つれづれに | Trackback | Comments(10)
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Commented by saheizi-inokori at 2006-12-26 22:58
日興の社長が一億の報酬をとっていた。そういうひとの所得税、相続税を相対的に減らしていこうというのが日米の”活性化対策”らしいですね。
偽装請負については経営者諸子はだんまりですし。
ほんとに美しい国です。
Commented by YUKI-arch at 2006-12-27 07:16 x
所得の再配分ではなくて、
高所得者優遇政策です。
来年はさらに本性がはっきりすることでしょうね。
反撃もまたきついと確信しています。
Commented by 高麗山 at 2006-12-27 14:19 x
確か私が、小学校三年生の時だった思います。担任教諭が誇らしげに、「日本の国家予算も一兆円を超えた」と話してくれました。
それから見れば、八十数倍の予算に肥大!。    私達の幸せは、“ドレくらい”にまでに、伸びたのでしょうか?
Commented by gakis-room at 2006-12-27 19:12
saheiziさん,加えて経団連会長は3000万円の政治献金をするとしています。「サービス残業」の合法化が待ち望まれるのでしょうね。
Commented by gakis-room at 2006-12-27 19:18
YUKI-archさん,果たして「きつい反撃」はあるのでしょうか。来年の7月が過ぎるまで,私には不安が消せません。サンデー毎日の造語を借りれば,不「安倍」増内閣です。
Commented by gakis-room at 2006-12-27 19:29
高麗山さん,国家予算が1兆円を超えたのは1952年です。私は8歳でした。
Commented by Count_Basie_Band at 2006-12-28 10:09
>給与所得への定率減税を廃止

失礼ですが、これは誤りです。
個人事業所得、年金所得に付いても定率減税廃止は始まっています!
Commented by gakis-room at 2006-12-28 11:31
私は,その対象は所得税と住民税と思っていましたが…,まちがいだったのですね。
Commented by Count_Basie_Band at 2006-12-28 14:51
>その対象は所得税と住民税

それは正しいのです。
「給与所得」に限定なさったのが間違いだと申し上げたのです。

ついでですが「個人事業なら所得を誤魔化せるだろう」と仰る方が多いのにいつも愕いています。文筆業者や芸能人はサラリーマンと同じように源泉徴収されているのですよ。年金はもちろんです。
Commented by gakis-room at 2006-12-29 11:28
私の記述が不十分だったのですね。

>文筆業者や芸能人はサラリーマンと同じように源泉徴収され
そうですね,講演謝礼などもちゃんと源泉徴収されていますから,よく分かります。


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