2006年 12月 13日
夕張市以上に深刻な日本国
13日の朝日新聞によると,来年度から財政再建団体に転落する夕張市は,財政再建計画の中で市長給与を7割カットの月額25万9000円とすることを決めました。これは町村も含めた全国自治体首長の中で最低で,夕張市役所では,平均3割カットになる係長より低くなるとのことです。

夕張市長の給与は,財政再建団体へ移行表明後の9月から5割カットされ,現在は月額43万1000円。11月発表の再建計画案では6割カットとしていましたが,これにも総務省が難色を示し,7割りカットの条例改正案を20日開会の定例市議会に提案することになりました。

夕張市の債務総額は約600億円で,市民1人あたり460万円の借金になりますが,市の人口減少はこれからも続くと思われますから,市民1人あたりの借金は増え続けていくように思われます。

ところで,当初の再建案に総務省が難色を示したということですが,本当は夕張市以上に日本国のほうが深刻です。というのは,9月21日に書いた「安倍政権にも期待できない重要課題の解決」のくりかえしになりますが,今年度8月末での普通国債の残高は538兆6000億円で,国民1人あたりにすると424万円の借金ということになります。

「租税収入−国債返還分を差し引いた歳出」を基礎的財政収支(プライマリーバランス)といいますが,今年度の当初予算でみると
   租税収入        45兆9000億円
   国債返還分を除く歳出  60兆9300億円
ですから,日本国のプライマリーバランスは−15兆300億円です。国債を除いてもこれだけの赤字ということになります。
今年度の租税収入の全額を累積国債残高の返済に充てるとしたら
   538兆6000億円÷45兆9000億円=11.7(年)
ですから,国の行政サービスをゼロにしても累積国債残高の返済に11.7年かかることになります。

夕張市は財政再建団体になることで,極端な行政サービスの低下を市民に強いながら再建にむかうことになります。しかし,日本国の場合は,政府の計画では「2010年代の早い時期にプライマリーバランスを黒字にしたい」ということですから,財政再建の目途がたたないだけでなく,借入金はさらに増加していくことになります。
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by gakis-room | 2006-12-13 05:32 | つれづれに | Comments(4)
Commented by YUKI-arch at 2006-12-13 09:01 x
夕張が日本の未来に重なる、
そこが正確に意識されていないことに、
真の危機があるように思いますね。
Commented by gakis-room at 2006-12-13 20:22
夕張の次に危ないのはどこだ,そんな関心があるようですが,夕張よりも前にすでに危なっているのは日本国なんですよね。
Commented by 高麗山 at 2006-12-14 12:38 x
超赤字の、旧国鉄を分割民営化したように、日本国を支分国家にし種々の規模を縮小して、累積国債債務を果たせるようにしてみてはいかがでしょうか?  地域によっては、債務の大きさに、連邦制に大反対を唱える地域も続出するでしょうが。
Commented by gakis-room at 2006-12-15 09:28
う〜ん,日本国家の分割ですか。旧国鉄のように債務を肩代わりしてくれるところがあればいいのですがねえ。ところで,煙草を吸うたびに,旧国鉄の債務の肩代わり,公明党の主張した児童手当の穴埋めのために,この煙が値上げされたんだ,との恨みがつのってきます。


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