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2006年 10月 02日
火葬が土葬を初めて上回る・韓国の埋葬事情
火葬が土葬を初めて上回る・韓国の埋葬事情_d0006690_190365.jpg6日の秋夕(チュソク)を前に大型連休の韓国(9月26日「韓国女性の憂鬱」参照)ですが,2日の韓国の「聯合ニュース」は韓国人の埋葬に対する認識が変化し,昨年は火葬する割合が土葬を初めて上回った,と伝えています。

韓国の埋葬は伝統的に土葬で,その上に土盛りをしたお墓が一般的です。この土まんじゅう型のお墓は都市の郊外に出ればよく見られます。

「聯合ニュース」によれば,韓国の保健福祉部が2日に明らかにしたところによると,昨年の全国の火葬率は52.6%で,前年のに比べ3.4ポイント上昇しました。

火葬率は以下のようになっています。
1970年  10.7%
2001年  38.3%
2002年  42.5%
2003年  46.4%
2004年  49.7%
2005年  52.6%

釜山が74.8%,仁川が69.0%,ソウルが64.9%と大都市で高く,農村地域の多い全羅南道は27.2%,忠清北道では29.7%と低く地域差が大きいようです。保健福祉部では,火葬増加の理由を,大都市では土葬のための土地の確保が難しいからだとし,2010年には火葬率が70%に達するとみて,火葬施設の新増設を積極的に進める方針だそうです。

今日まで韓国は,遺体は埋葬を中心として,墳墓により葬ってきました。この墳墓を造るために,風水学的に位置の良いところを求め,あるいは都市では土地が手に入らないため,ゆかりのある地方に埋葬地を購入するのですが,韓国内で毎年300万坪の土地が墓地となるため,環境破壊が懸念されてきました。

このためでしょうか,2000年1月に改訂され,2001年1月から施行の「葬事に関する法律」では「(土葬式による)墳墓の試用期間を最長60年に制限」されました。つまり,60年後には,遺骨を必ず火葬しなければならなりました。これは改訂前に造られた墓地についても同じ扱いです。こうしたことも火葬への変化の要因かと思われます。

by gakis-room | 2006-10-02 19:00 | 韓国あれこれ | Comments(2)
Commented by 高麗山 at 2006-10-02 20:55 x
定かな記憶ではありません、確か、朴政権の時だった様な気がするのですが、このまま年次が推移すれば、韓国は、土饅頭だらけの国になるという、推論が論議されたことがありました。多分に、儒教の影響での結果だと思うのですが、国中いたるところに、土葬墳墓がみうけられます。済州でゴルフをした時、コースのど真ん中に墳墓がありました。意識せずとも、生来身についた”感性”でスライス.ボールを打っていました。
Commented by gakis-room at 2006-10-03 10:34
>コースのど真ん中に墳墓がありました
コースの設計者は何を考えていたのでしょうか。


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