2006年 05月 29日
すすむコメ離れと農水省のトンマな分析
27日の朝日新聞の夕刊,「コメの消費量 最低値更新」という記事の全文です。

「農水省がまとめた05年度のコメ年間消費量は1人あたり58.5キロで,調査開始以来の最低値を更新した。前年度割れは5年連続。消費量が1俵(60キロ)を下回るのは3年連続だ」

「コメの消費量の減少に歯止めがかからない理由を,農水省は『女性の社会進出が進み,炊飯に比べて手間のかからないパンやめん類を多く食べると世帯が増えた』と分析している。700%を超す高関税に守られ,国際相場とはかけ離れた高価格に押し上げられていることが,コメ離れを加速しているという分析もある」

私は少し違った感想を持ちました。この記事で見る限り,農水省の役人の分析なるものは「女性が社会的進出したから,炊事に手抜きをしている」との言い分です。これは分析でもなんでもなく,ただ,この役人自身がおおよそ炊事の経験は皆無だと言っているだけのことです。

私の経験ではコメを炊くのとうどんを作るのとでは,うどんのほうがはるかに手間がかかります。しかもうどんの場合,昼食ならともかくも夕食ということになれば副食に悩みます。問題は副食です。「一汁一菜」はもはや死語で,副食の多様さがコメを食べる量を減らしているというのではないか,と私は思っています。

「高価格」との分析は朝日の記者の感想か,単なる記者の「お気に入り」の意見のように思われます。あれは1993年のことだったでしょうか。長雨と日照不足で「コメ騒動」が起こり,政府は260万トンのコメをタイなどから緊急輸入しました。しかし,国民は輸入米を拒絶しました。

国民は「少々高くてもおいしいブランド米を求めている」,つまりは,この国はその程度に豊かになっている,とその時,私は思いました。「お米だけで満腹感を得る」時代はすでに終わっている,というのが私の感想です。
[PR]

by gakis-room | 2006-05-29 20:04 | つれづれに | Trackback | Comments(4)
トラックバックURL : http://gakisroom.exblog.jp/tb/3151250
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by 高麗さん at 2006-05-30 12:45 x
間もなく、四国へ田植えの手伝いに出かけます。一年の食い扶持を、半額で分けてもらうために!戦後のなごりでしょうか?未だに、ご飯と漬物で食事を済ませようとして、家族に何時も、叱られている日々です。
Commented by gakis-room at 2006-05-30 19:29
私はコメはあまり食べませんが,それでも駅弁なりを食べるとき,ふたについた飯粒から食べ始めます。これも世代の区切りのひとつだと思っています。
Commented by saheizi-inokori at 2006-05-31 15:01
変なダイエットをするくらいならコメを出来るだけ食べろ、そうすれば副食やお菓子を食べなくなる。と誰かに聞きました。ダイエットはともかく世にご飯くらいうまいものは無いと思います。戦後”親切な”アメリカが自国の小麦を消費すべく日本の子供たちにパンを食べさせた(給食で)。そのときお先走りの評論家みたいのが「パンを食べているからアメリカ人は優秀なのだ」と米食批判をしたのも今に効いていると思います。なによりもお粗末な農林行政のせいでもありましょうが。
Commented by gakis-room at 2006-05-31 21:43
給食といえば,私の場合は余剰農産物としての「脱脂粉乳」ですね。その後遺症(?)からか,牛乳を飲めるようになったのは二十歳を過ぎてからことでした。


<< 青丹よし 奈良の都は今…      ツバメの子 >>