2006年 04月 28日
1952年4月28日
1952年のこの日,いわゆるサンフランシスコ講和条約が発効しました。この日をもって法的には日本の第2次世界大戦は終了し,この国は連合国による占領状態を脱して国家としての主権を回復した日でした。と同時に,沖縄は日本国の意志で法的にアメリカにゆだねられる事になりました。

54年後のこの日,政府は教育基本法の改正案を閣議決定し,国会に提出しました。憲法にせよ,教育基本法にせよ,その改訂を主張してきた人たちに共通するものは,1945年8月15日から1952年4月28日までの6年8ヶ月の全否定が無条件の前提であるようです。

つまり,この期間は占領状態で,国家の主権が失われており,GHQにより日本の伝統的な美風が破壊された期間であるというものです。いわば「失われた6年8ヶ月」の象徴が憲法であり,教育基本法であるから,この改正は日本の伝統と文化を回復するため必須であるというものです。

しかし,不思議なことに憲法あるいは教育基本法と対立する価値観が,何故日本の美風であり,伝統と文化なのかを検証し,論じられる事はありません。むしろ,自己の個人的な価値観を「日本の伝統と文化」と独りよがりの強弁をしているように私には見えます。

それ以上に私を苛ただせるものは,1945年8月15日とは何かが論じられないことです。この日は,単に敗戦の日ではなく,「①軍国主義の除去,②民主的傾向の復活強化,③(国民に対して)責任のある平和的政府の樹立」を骨子とするポツダム宣言の受諾した日です。

私には,天皇を頂点とする政府によって受諾されたこの三つの価値観が戦後日本の出発点のように思われます。いわば日本という主権国家の国際的約束です。

「日本の伝統と文化の回復」に熱心な森前首相ですが,この国が「神の国」と考えることは彼の思想の自由です。そしてその思想の自由もまた,「民主的傾向の復活強化」に由来しています。

かつて「4.28沖縄デー」と呼ばれる運動がありました。沖縄の米軍基地だけでなく在日米軍基地の存在を全否定する「失われた6年8ヶ月」論に出会わないのも,私にとっては不思議なことです。
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by gakis-room | 2006-04-28 23:45 | つれづれに | Comments(1)
Commented by スヌーピー at 2006-04-29 06:45 x
今日の出来事mixiとか掲示板とかエチャとか書いてます♪


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