2006年 02月 15日
童謡の謎・雨降りお月さん
「戦後に改作された童謡」の延長で,「本当は戦争の歌だった 童謡の謎」(合田道人著)を読んでみました。その中で「惜別の歌」の項が印象的でした。1番は以下のとおりです。

遠き別れに たえかねて
この高殿に 登るかな
悲しむなかれ 我が友よ
旅の衣を ととのえよ

送別会などで,時々歌われる歌です。私の好きな歌の一つですが,この歌の「別れ」がどのような別れなのか考えたことがありませんでした。この歌は,学徒動員で戦地へ赴く仲間への惜別の情として作曲されたものだそうです。

詩が島崎藤村のものであることは知っていました。しかし,彼の詩集「若菜集」とは3行目が違っています。3行目は「若菜集」では次ぎのようになっているそうです。

かなしむなかれ わがあねよ

島崎藤村の詩は8連からなっていて,それは嫁ぐ姉とそれを送る妹の心情を交互に綴ったものだそうです。「惜別の歌」の3番が「君がさやけき 瞳(め)のいろも 君紅の 唇も 君が緑の 黒髪も…」の意味がそれでわかりました。

ところで,「嫁ぐ」といえば,私には不思議にとしかいいようのない童謡があります。それは「雨降りお月さん」です。

雨降りお月さん 雲の影
お嫁に行くときゃ 誰と行く
ひとりでからかさ さして行く
からかさないときゃ 誰と行く
しゃらしゃらしゃんしゃん 鈴付けた
お馬に揺られて 濡れていく

なぜ,1人で唐傘さしていくのでしょうか。それが叶わなければ,濡れていくのはなぜでしょうか。私にはとても哀しい歌のように思われます。これを歌う子どもたちは,どのような風景を描くのでしょうか,昔からの疑問です。
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by gakis-room | 2006-02-15 23:38 | つれづれに | Trackback | Comments(0)
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