2017年 07月 28日
今年度の最低賃金について,中央最低賃金審議会は25日の夜,全国加重平均で25円引き上げて時給848円とする目安を示しました。この引き上げの目安を受けて都道府県の地方最低賃金審議会では9月末ころまでに各都道府県の最低賃金を決めます。 引き上げ額は,Aランクが26円,Bランクが25円,Cランクが24円,Dランクが22円となっています。 Aランク 引き上げの目安,26円 埼玉,千葉,東京、神奈川,愛知,大阪 Bランク 引き上げの目安,25円 茨城,栃木,富山,山梨,長野,静岡,三重,滋賀,京都,兵庫,広島 Cランク 引き上げの目安,24円 北海道,宮城,群馬,新潟,石川,福井,岐阜,奈良,和歌山,岡山, 山口,徳島,香川,福岡 Dランク 引き上げの目安,22円 青森,岩手,秋田,山形,福島,鳥取,島根,愛媛,高知,佐賀,長崎 熊本,大分,宮崎,鹿児島,沖縄 全国加重平均823円の引き上げ幅は,単純に比較できる2002年以降では,過去最大であった昨年の24円を上回り,過去最大になりました。 しかし,この最低賃金での生活を考えると「全て国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」(憲法第25条)とか「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」(労働基準法第1条)がむなしく感じられます。 【最低賃金での生活】 ・東京の場合 月収 958円×8時間×22日=168,608円 年収 168,608円×12月=2,023,296円 ・宮崎,沖縄の場合 月収 736円×8時間×22日=129,536円 年収 129,536円×12月=1,554,432円 実際の生活はここから,所得税,消費税,社会保険料等を差し引いた消費支出(可処分所得)はもっと低いものになります。 【地域間格差はさらに広がっている】 最高の東京の958円と最低の宮崎・沖縄の736円の差は222円です。昨年は218円でした。 2017年 222円 2016年 218 2015年 214 2014年 211 2013年 205 2012年 197 【非正規労働者の割合】 総務省統計局の「労働力調査」によれば,2016年の非正規労働者は2000万人を超えています。もとより「非正規労働者の賃金=最低賃金」とはなりませんが,最低賃金は派遣,パート,アルバイト等に大きく影響していると考えられます。 【非正規労働者の割合】 2016年 37.5% 2,106万人 2015年 37.5% 1,980万人 2014年 37.4% 1,962万人 2013年 36.7 2012年 35.2 2011年 35.1 2010年 34.4 2009年 33.7 2008年 34.1 2007年 33.5 2006年 33.0 2005年 32.6 2004年 31.4 1984年 15.3% 604万人
by gakis-room
| 2017-07-28 18:00
| つれづれに
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