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2017年 05月 02日
八重のヤマブキ
八重のヤマブキ_d0006690_15335111.jpgヤマブキ(山吹) バラ科 ヤマブキ属

原産地は日本(北海道南部〜九州),中国です。ヤマブキには何度も出会っていますが,八重のヤマブキは初めてです。

八重のヤマブキは一重のヤマブキより少し遅れて開花します。写真は花の数が少なくて,どうも終わりかけのようですが,最盛期の写真を見るととても華やかです。

八重のヤマブキ_d0006690_15341482.jpg花径は3〜4センチです。

八重のヤマブキと言えば「七重八重花は咲けども山吹の…」の歌と太田道灌の逸話が有名ですが,この歌は後拾遺和歌集にある中務兼明親王(914~987)の歌で,編纂は応徳3年(1086年)ですから,八重のヤマブキには実がつかないことは平安時代からよく知られたことだったようです。

とは言え,太田道灌は室町時代末期の武蔵の国の武将です。その頃の農家の娘にこの古歌の素養があったとは考えにくいですから,この逸話はどうも作り話のように私には思われます。

それはともかくも八重のヤマブキ花弁は雄しべが変化したもので,雌しべも退化していますから,実のなりようがありません。ですから,突然変異したものが偶然に見つけられ,それが株分け,挿し木などによって広められたということでしょうか。

八重のヤマブキ_d0006690_15342999.jpgこちらは一重のヤマブキです。たくさん雄しべが見られます。これらが花弁に変化するというイメージが描けません。

※写真はクリックすると拡大します。

by gakis-room | 2017-05-02 18:00 | 花の手帳 | Comments(0)


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