2017年 01月 06日
不思議なアニメ,「この世界の片隅に」
d0006690_169216.jpg年末に見たアニメ映画です。広島県の呉を舞台に,昭和9年1月から昭和21年1月までの主人公浦野すずの日常生活を淡い色彩で描いただけのアニメ映画です。

アニメは「非日常」が描かれることが多いのですが,この映画は「日常」に徹します。事件と言えば,絵が得意であった主人公が,この間の戦争で,時限爆弾によって右手首から先を失うことだけです。

戦争の苦難も右手首の喪失も,生来の明るさと天然ボケで乗り越えていきます。主人公浦野すずが,時代を力むことなく,淡々と過ごしていくように,映画もまた,アニメ特有の濃い色彩もなく,胸をときめかすクラスマックスもなく,淡々と進みます。しかし,時代考証は呉の町並みを含めて正確でした。見終わった126分の後で,不思議な何かが心に残ります。

原作はマンガアクションに断続的に連載され,2008年に3巻の単行本となりました。全48話のうち,プロローグとも言うべき3話の後に「この世界の片隅に」と題されて第1回から最終回(第45回)と続きます。

マンガ3巻を読み終わっての感想はアニメを見た後と同じでした。やはりときめきはなかったのに,何かが心に残ります。この不思議さは何なのでしょうか。

d0006690_9422967.jpgなお,この映画は,インターネットを通じて資金を集めるクラウドファンディング(CF)で当初の資金を調達しました。3,300人以上から目標の倍近い3,900万円が集まったようです。寄付をした支援者には制作過程をメールマガジンで配信しました。そして,それらを支援者らがSNSで拡散して話題が広がったといいます。この様な試みは初めてでしょうか。

昨年の11月の公開でしたが,当初の上映館は全国で63館で,「君の名は。」の6分の1でした。しかし,口コミでしょうか現在では200館に達しようとする勢いです。昨年末,奈良ではこの映画の上映はなく,京都でも上映は私が見た桂川イオンシネマだけでしたが,現在は京都で4館,奈良で1館で上映あるいは上映予定です。「いい映画だった」との口コミによる広がりでしょうか。

4日現在,観客動員数75万人,興行収入は10億円を超えたそうです。

予告編はこちら

※写真はクリックすると拡大します。
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by gakis-room | 2017-01-06 18:00 | つれづれに | Comments(4)
Commented by saheizi-inokori at 2017-01-06 22:37
こういう反戦の表現が必要なのかとも思いました。
Commented by gakis-room at 2017-01-07 07:52
saheiziさん,
少しの力みもないところがじわっときますね。
Commented by ume at 2017-01-07 11:22 x
記事を読んですぐに調べてみましたが、近々にわが地での上映はないようです。退院したらDVDを借りることにします。
Commented by gakis-room at 2017-01-07 15:42
umeさん,
上映は新潟市だけのようですね。
近ければマンガ3巻,入院用に持参できましたものを。


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