2016年 07月 16日
好意的な朝鮮日報の天皇論
韓国の代表的な日刊紙「朝鮮日報」に「萬物相」というコラムにがあります。7月15日は「明仁天皇」(日本語・電子版)でした。

「萬物相」は日本の天皇制の歴史をさっとなぞった後,以下のように述べています。

 …今の明仁天皇の年号は平成だ。1989年が元年に当たる。その年、日本の国力は最高潮に達していた。同時にバブル経済も絶頂に達した。だが、ほどなくバブルがはじけ、日本は下り坂になった。多くの日本人は「平成」の後ろに浮かぶ言葉に「不況」を挙げる。時代は低迷したが、天皇のイメージは逆に良くなった。父親が残した暗い遺産を整理したからだ。戦争をした中国や激戦地サイパンの韓国人戦没者慰霊碑を訪れた。

 明仁天皇が生前退位の意向を明らかにしたそうだ。82歳という高齢や持病のせいだろうか。それとも政治環境の変化のせいだろうか。先日、選挙で国会を掌握した改憲勢力は、天皇を「国民統合の象徴」から「国家元首」に引き戻そうとしている。今の天皇なら「元首」という称号を心地よくは思っていないだろう。日本の外交関係者の間では、天皇が歴史和解に向けた最後の旅として韓国訪問を望んでいるという話がずいぶん前から出回っている。天皇として実現できないならば、退位後に軽くなった心と体で韓国を訪れるのはどうだろうか。温かい心で迎える韓国人も少なくないだろう。


これは論説委員の鮮于鉦(ソンウ・ジョン)氏の所論であって,保守的とされる朝鮮日報の社論ではありません。しかし,しばしば天皇を「日王」と呼ぶ韓国のマスコミとしては異例とも思われる好意的な論調です。特に天皇の訪韓について「歴史的和解に向けた最後の旅」と位置づけて,「天皇として実現できないならば、退位後に軽くなった心と体で韓国を訪れるのはどうだろうか」とまで言っています。

2012年,当時の李明博大統領は日王(天皇)も「韓国を訪問したければ独立運動で亡くなった方々を訪ね、心から謝るのがいい。何カ月も悩んで『痛惜の念』なんて単語一つをもって来るのなら、来る必要はない」と述べたことがあります。この時,この大統領の発言を朝鮮日報も他のメディアも肯定しました。少なくとも15日の「萬物相」のような論調であったとは思われません。

何が変わったのでしょうか。それとも「萬物相」の所論はすぐにはじけるシャボン玉なのでしょうか。いずれにせよ,天皇の訪韓には多くの,大きな困難があるのでしょうが,天皇の在位中の訪韓があってほしいと願っています。そのように日韓関係が待ち望まれます。
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by gakis-room | 2016-07-16 18:16 | つれづれに | Trackback | Comments(2)
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Commented by saheizi-inokori at 2016-07-17 10:15
(安倍や)菅は躍起になって打ち消していますね。
国民の総意に基づく天皇なんですから、フランクな議論があってもいいように思います。
Commented by gakis-room at 2016-07-17 16:29
saheiziさん,
議論のなかに皇室典範の名称変更,たとえば皇室法があってもいいかなと思います。


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