2015年 07月 30日
低すぎないか,最低賃金
d0006690_1743379.jpg29日,中央最低賃金審議会は2015年度の地域別最低賃金を全国加重平均で18円引き上げるべきとの目安をまとめました。これを受けて,各都道府県の地域最低賃金審議会は9月末までに地域別最低賃金を確定し,順次実施されることになります。

【18円の引き上げられても実際の生活はレベルダウン】
昨年度の引き上げ額の全国加重平均は16円でしたから,それよりも今年は2円高くなりました。しかし,昨年の16円は764円→780円でしたから,率にすれば2.1%です。これは昨年の4月から3%引き上げられた消費税の増税分よりも低く,物価高その他の要素を無視しても,最低賃金での生活は低下していたと考えられます。

今年度の引き上げ額18円は,昨年度に比べて2.3%増ですから,2年がかりでようやく消費税増税分をカバーすることになりました。しかし,2014年の物価上昇率は3.3%でしたから,最低賃金で生活の実質ダウンは変わりません。

【格差は拡がった】
労働組合の中央組織である連合によれば,今年の春闘では2.2%の賃上げを達成したとのことですから,春闘の成果を受け取る組織労働者と,その成果から漏れ落ちる最低賃金に近いところで働く未組織労働者=非正規労働者との格差は拡がったと考えられます。しかも非正規労働者は全労働者の37.4%,1,962万人(2014年)を占めるに至っています。

格差は地域間でも拡がりました。昨年の場合,全国最高の東京都(888円)と全国最低の鳥取,高知,長崎,熊本,大分,宮崎,沖縄の7県(677円)との差は211円でしたが,今年度は214円になっています。

【最低賃金での生活】
・東京の場合
  月額  907円×8時間×22日=159,632円
  年額  159,632円×12か月=1,915,584円

・鳥取など7県の場合
  月額  693円×8時間×22日=121,968円
  年額  121,968円×12か月=1,463,616円

最低賃金近くで働く非正規労働者にはボーナス等はあまり期待できません。年収200万円以下からさらに非消費支出(税,社会保険料等)を差し引いた生活とはどのようなものなのでしょうか。アベノミクスかなんだか知りませんが,この格差を克服することは緊急の課題です。
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by gakis-room | 2015-07-30 18:00 | つれづれに | Trackback | Comments(0)
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