2013年 11月 26日
気になる表現,アリバイ・「特定秘密保護法案」
d0006690_15153760.jpgアリバイ 
犯罪が行われた時,その現場以外の所にいたという証明。現場不在証明。▽alibai 元来はラテン語で「他の所に」の意。(岩波国語辞典)

「アリバイ」は時に「逃げ道づくり」に誤用されます。今朝の朝日新聞の社会面の見出しもそうでした。記事は記者の言葉ではなく引用ですが,「」付きとはいえ,記事としての誤用と考えていいようです。

ところで,「特定秘密保護法案」について,たった1回の公聴会とはいえ,自民党推薦者を含めて7人の意見陳述者全員が反対したことに対して,安倍首相は「この法案は40時間以上の審議がなされている,他の法案に比べてはるかに慎重な熟議がなされている」とはぐらかしています。

つまりは,公聴会は単なる形式であって,そこでの意見陳述は検討・配慮することなく,ハナから無視するつもりの「逃げ道づくり」だったわけです。

また,この法案に対する「パブリックコメント(意見公募手続き)」は9月3日から17日までのわずか15日間でした。その15日間に90,480件のコメントがあり,77%は反対の意思表示でした。なお,「パブリックコメント:意見募集中案件一覧」によれば,公募期間が15日間という例は他にもありますが,きわめて少数で,多くは30日間です。これもまた「逃げ道づくり」かと思われます。

なお,犯罪現場不在証明といえば,安倍首相は衆議院国家安全保障特別委員会での採決前に委員会を退席しています。まさに法案の責任者としては「第三者的」な振る舞いでした。

※写真はクリックすると拡大します。
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by gakis-room | 2013-11-26 18:45 | つれづれに | Comments(4)
Commented by saheizi-inokori at 2013-11-26 21:07
いわれてみれば私も不在証明という意味以外につかうことがあります。
逃げ道作り、というより『やったという実績つくり』=実在証明みたいな意味ですね。
Commented by gakis-room at 2013-11-27 11:08
saheiziさん,
校閲部もあるのでしょうから,
誤用ではなく,このような使い方もありかも知れません。
Commented by saheizi-inokori at 2013-11-27 21:59
無罪証明くらいの意味合いで今は普通に使われています。この記事を読んだ日のNHKニュースでも言ってましたし他紙もいくつか。
Commented by gakis-room at 2013-11-28 06:33
saheiziさん,
なるほど。
「無罪証明」が普通の使われ方になっているのですね。


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