2013年 07月 19日
憲法改正論者が反米にならない不思議
憲法改正論者の立論は「押しつけられた」という形式論だけでなく,日本国憲法はこの国の伝統と美風,つまりは「国柄」までも否定していると言うところにあるようです。このことをもっともラジカルに主張しているのが日本維新の会の綱領でしょうか。綱領の1で次のように言います。

1 日本を孤立と軽蔑の対象に貶め、絶対平和という非現実的な共同幻想を押し付けた元凶である占領憲法を大幅に改正し、国家、民族を真の自立に導き、国家を蘇生させる。

元凶が「占領憲法」であるのなら,「占領憲法」を押しつけたGHQ(連合軍総司令部),つまりアメリカこそ元凶の元凶となります。「占領憲法」を否定するのであれば,それを押しつけたアメリカと同盟を結ぶことなんか甚だしい自家撞着です。しかも,憲法改正論者のほとんどは日米同盟の維持だけではなく,その強化・深化を主張します。改憲論者がなぜ「反米」をいわないのか不思議なことです。例えば日本維新の会の選挙公約の基本方針では次のように言います。

公約 基本方針
5 外交安全保障を賢く強くする
  日米同盟を深化させるために日米ガイドラインや日米地位協定を見直す


日本を「日本を孤立と軽蔑の対象に貶め」たアメリカとなぜ同盟を結び,その強化・深化をはかるという場合,アメリカが戦後のどこかで変化(変質)していなければなりません。それがどこであったのか改憲論者からは私には聞こえてきません。

アメリカの変化(変質)は警察予備隊創設指令が出されて1950年7月8日からでしょうか,それとも第1次公職追放解除が行われた1950年10月13日からでしょうか。それであれば,その後の1951年9月8日に調印されたサンフランシスコ講和条約は異論なく受け入れられるのでしょうか。

いずれにせよ,いつまでが「反米」でいつからが「親米」なのか,そして,その理由はなぜなのか,改憲論者がこのことを毅然と言わないのはことが私には不思議です。「日本を取り戻す」と言う時,それはアメリカによって失うことになった日本のことでしょうから。まさか,一貫して「親米」であるとは言わないでしょうね。
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by gakis-room | 2013-07-19 18:00 | つれづれに | Comments(2)
Commented by saheizi-inokori at 2013-07-19 21:28
東京大空襲を記念しても矛先はアメリカに向かわない、不思議ですね。
石原などは反米かと思うとヘリテージ財団で尖閣買収をぶちあげたりするのですから。
Commented by gakis-room at 2013-07-20 08:04
saheiziさん,
反米でも,親米でもどちらでもいいのですが,
論理の不整合に気づかないのですね。


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