2012年 06月 27日
増税の前にやるべきこと
昨日の消費税増税法案の可決に至る民主党のなりゆきは飛散悲惨としか言いようがありません。すっかり底が抜け落ちてしまったようです。このことはその後も続いています。野田首相が造反議員の処分について「厳正に対応したい」と記者会見で公言しても,輿石幹事長らはすでに民主党は分裂してしまっているのに,「党の分裂を回避する」ために厳しい処分は見送りたいかのようです。

こんなていたらくですから,自民党から「造反者を除名せよ」とのあからさまな内政干渉まで許してしまいます。底抜けの兆しは自民党にもあります。「厳正処分」の要求は「内閣不信任」を封印することに繋がります。なぜなら「厳正処分」の要求の結果成立した小沢新党の賛成を前提とした「内閣不信任案」の提出は,自らが否定したものとの連携を意味するからです。

造反派は,「増税の前にやることがある」と言います。それは「マニフェストを守る」ことのようです。しかし,マニフェストの破綻はすでにあきらかです。マニフェストそのものの成熟性を言わないとしても,それを実現するための財源16.8兆円はどこにもありませんでした。予算の組み替えなどで作り出せる(私もそう思っていました)としてきましたが,それは絵空事に終わっています。また,あたかも「政権をとれば財源なんかどうにでもなる」とした御仁もいましたが,「自然発生」はしませんでした。

「増税の前にやるべきこと」は守るべきマニフェストの破綻を認めることです。破綻でなければその非現実性を認めることです。その上で新たな政権公約を提示して国民の負託を得ることです。

小泉政権以降,安倍,福田,麻生,鳩山,菅,野田と6つの内閣ができました。このうち国民の負託を得ているのは鳩山内閣だけです。みんなの党の渡辺喜美議員は昨日の反対討論で「民主党(菅,野田)内閣は国民の負託を受けていない」とか言っていましたが,彼は自身のことをすっかり忘れています。彼が担った「国・地方行政改革」「公務員制度改革」を担当する国務大臣は,国民の負託を受けていない安倍,福田内閣の時でした。

いずれにせよ,「増税の前やるべきこと」の第1順位は解散,総選挙で国民の負託を受けた内閣を成立させ,民主主義の正統性を回復することのように思われます。もとより「比例代表連用制」という新たな選挙制度の導入は後日のこととして,違憲状態とされる小選挙区の是正は緊急避難しなければなりません。議員が自らの「身を切る」というのであれば,定数削減(私は安易な定数削減,ましてや比例代表の削減には反対です)以前に,議員歳費,文書交通滞在費,政党交付金の削減はその気があれば明日にでも可能な事柄です。
[PR]

by gakis-room | 2012-06-27 17:30 | つれづれに | Trackback | Comments(6)
トラックバックURL : http://gakisroom.exblog.jp/tb/16153983
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by saheizi-inokori at 2012-06-27 18:59
官僚と既得権益層から完璧に抑え込まれてしまいました。解散総選挙は増税決定してからにしろ、ハイハイ。希望は持てませんが今のままよりは可能性が出て来る、可能性があるかも。コンマ以下をかけ算するほどの可能性。
Commented by gakis-room at 2012-06-27 21:12
saheiziさん,
抑え込まめる程の質量もなかったのだと,今にしては思っています。
コンマ以下はマイナスもありますよね。
Commented by 高麗山 at 2012-06-27 23:46 x
野の花の解説者だとばかり思っていたらば、突然の政策論議

”おそれ入谷の鬼子母神”!!!
Commented by gakis-room at 2012-06-28 07:17
高麗山さん,
時には忘れた歌を思い出すこともあるんです。
Commented by korima at 2012-06-28 14:38 x
情けなくてあほらしくて、テレビのニュースを見る気が
しませんでした。(2日ばかりはラジオと新聞)
Commented by gakis-room at 2012-06-28 22:50
korimaさん,
造反者のことだけに限定すれば,少数与党に転落しようも,毅然として処分をすることが民主党の生き残りうる道なのだと思います。


<< ちょっと気になる花,タブノキ      ナンキンハゼの雄花と雌花 >>