2011年 10月 11日
礼を失した産経新聞の誤報の「おわび」
d0006690_17583764.jpg昨日の産経新聞朝刊です。1面左下の「おわび」記事は7月7日の夕刊で「江沢民前中国主席 死去」記事が誤報であったことへの「おわび」です。

記事では「7月7日付の夕刊や号外(電子版)」とありますが,夕刊を発行しているのは大阪本社版だけですから,webサイトの「おわび」では「夕刊や」が抜けています。

「見出しおよび記事の内容を取り消し」たので,webサイトの号外(電子版)もすでに削除されています。大阪本社版以外の産経新聞の多くの読者は7日夕刊の1面の「死去」記事は知りません。今となっては,「江沢民氏死去」という誤報があったらしいということしか分かりません。言うまでもなく,7月8日朝刊の「死去説」報道だけであれば誤報とはなりません。

3面の「『江沢民氏死去』報道の経緯について」では,なぜ今頃になっての「おわび」なのかについて,以下のように説明しています。

(新華社通信が死亡説を否定したあと)本紙は8日付朝刊で、こうした否定情報を盛り込み、号外など最初の断定的なトーンを「死去説」へと和らげて報じました。
…本紙はその後も江氏の動静について取材を継続し、7月13日に行われた上海の元指導者の葬儀に江氏の花輪が確認されるなど、存命を示す情報も、紙面で伝えました。
 しかし、それ以降は江氏の動静を伝える情報がなく、安否が明確になった段階で経緯を説明するとの方針を決めていました。


だから,「同氏が今月9日北京で開かれた公式行事に姿を現し、健在が確認されたことで、本紙の誤報が明らかになりました」ので誤報が明らかになったとしています。

誤報が今月9日に明らかになったとは,なんとも苦しい弁明です。それはともかくも「おわび」と「報道の経緯について」で大きな「?」があります。

ともに「関係者と読者の皆様に多大なご迷惑をおかけしたことをおわび致します」としていますが,真っ先におわびすべきなのは,死去したと誤報した江沢民氏に対してではないでしょうか。それとも「関係者」とは江沢民氏のことでしょうか。いずれせよ,礼儀を失した「おわび」と「報道の経緯」です。

※写真はクリックすると拡大します。
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by gakis-room | 2011-10-11 16:00 | つれづれに | Trackback | Comments(2)
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Commented by saheizi-inokori at 2011-10-11 21:07
「経緯」を読んでいて江沢民は一旦死んで生き返ったのかと思いましたよ。
Commented by gakis-room at 2011-10-12 07:18
saheiziさん,
東京編集局が死去と判断した根拠は何だったのでしょうか。
「有力な日中関係筋」とは日本大使館のことでしょうかねえ。


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