2011年 08月 15日
笑ってしまいました,66回目の8月15日のある所論
なぜ8月15日なのでしょうか。日本がポツダム宣言の受諾,つまりは降伏を連合国に伝えたのは8月14日です。降伏文書に調印したのは9月2日です。8月15日は主権者たる天皇が臣民たる国民に「日本は降伏したよ」と伝えた日でしかありません。私は第2次世界大戦の終結の日は9月2日と思っています。それはともかくも,この戦争について以下のような所論がありました。

国策遂行指導の誤りにより重大な失敗を重ね、無残な破局に至った時代である。
 今年70年を迎える日米開戦に関し,昭和16年8月末,日本の国力は耐えられず,ソ連参戦も予想され、戦争は不可能という結論を政府の総力戦研究所が提議した。
 これに対し,第3次近衛文麿内閣の一員だった東条英機陸相(のち首相)は日露戦争の勝利を引き合いに「意外裡(いがいり)の要素を考慮していない」と一蹴した。見たくない現実から目をそむけただけだ。その2年前には独ソ不可侵条約締結に対し,「欧州情勢は複雑怪奇」と総辞職した平沼騏一郎内閣もあった。国家指導者の戦略観の欠如と判断ミス,いわば無能が敗北を決定的にしたといえる。


つまりは「国策指導の誤り」・「戦略観の欠如と判断ミス」・「無能」が「無残な破局」をもたらしたというのです。このように言うのは昨日の産経新聞の主張(社説)「あす終戦の日 非常時克服できる国家を 「戦後の悪弊」今こそ正そう」です。

私は少し意地悪をしました。引用には冒頭の「これらは,66年前の日本と奇妙に符合する。」と,末尾「それはいまの指導部と酷似する。」を省略しました。産経新聞の主張の論旨は民主党政権への批判です。

私は笑ってしまいました。民主党政権のダメさ批判,つまりはその「無能」さを日米戦争に至った経過と重ね合わせて批判するとは。産経新聞の主張の論理に従えば,あの戦争は「自衛」のためでもなく,ましてや「白人の植民地支配から東アジアを解放する」ためでもなく,単なる日本指導部の「国策指導の誤り」・「戦略観の欠如と判断ミス」・「無能」によって起こったことになります。そして,そのために数百万人が割の合わない死を強いられたと。

ついでに言えば,見出しの後半の「『戦後の悪弊』今こそ正そう」は「戦後」ではなく,「戦前」ないしは「戦争にいたった」とした方が論旨に叶っているように思われます。
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by gakis-room | 2011-08-15 19:26 | つれづれに | Comments(2)
Commented by 高麗山 at 2011-08-15 21:29 x
毎年この日に繰り返される、この言葉《終戦記念日》
アァ、むかむかする!  何故素直に《敗戦記念日》
と出来ないのか、天皇が臣民に”敗戦を”伝えた記念日
ですぞ!!!
Commented by gakis-room at 2011-08-16 10:07
高麗山さん,
言い換えは事柄の本質を曖昧にしてしまうところがありますね。


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