2011年 07月 27日
首相の辞任ではなく,政権委譲が正しい
昨日の衆院震災復興特別委で自民党の自民党の額賀福志郎議員は民主党の「09年衆院選マニフェスト(政権公約)」の見直しに関して「内閣総辞職か衆院解散で,国民との契約をやり直すのが筋だ」と菅首相に糾しました。

額賀議院はこのように言うべきではなかったでしょうか。
  「民主党は下野するか,衆院解散で国民との契約をやり直すのが筋だ」

なぜなら民主党政権はすでにその正統性を完全に失っているからです。民主党政権の正統性は言うまでもなく09年の衆議院総選挙での国民の負託です。そして,負託の条件は2つありました。1つは「09マニフェスト」であり,もう1つはこれを実現するために「鳩山代表を首班とする内閣」でありました。

民主党政権は昨年の6月に,鳩山首相の辞任,いいえ,「政権投げ出し」によって条件の1つを失いました。その後を継いだ菅政権は直ちに国民に信を問うべきでした。正統性を半ば喪失したまま,菅政権は1年余存続し,この度,「09マニフェスト」の事実上の変更を表明しました。

岡田幹事長が自公に提出した文書の一節です。

…政策の必要性やその実現の見通しについて、マニフェスト作成において検討不十分なところがあったことが挙げられる。政権交代実現によって大きな政策転換を一気に実現するとの意気込みが歳出の増大につながり、他方でその裏付けとなる歳入増について、補助金の見直しなどが十分に実現していない。この点、その見通しの甘さについて国民の皆様に率直におわび申し上げる

マニフェストの変更については菅首相も国会で謝罪しています。こうして,民主党政権はより根幹となるもう一つの正統性の根拠を放棄しました。正統性をなくした菅内閣と民主党は下野するのがことの道理と思われます。単に首相の辞任の問題ではなく,権力の正統性,民主主義の原則の問題です。

先の額賀議員の問いただしに対して菅首相の答弁です。

「マニフェスト(政権公約)の見直しをするなら衆院を解散しろというのは理解できない。私は(2013年に参院選と一緒に行う)ダブル選挙でいいと思っている」
「4年間政権がやったことを国民に判断してもらう時期が来るので,何が何でも早く解散というのは、国民の気持ちとかなり離反していると思う」


問題は「4年間政権がやったことを国民に判断してもらう」のではなく,「やると言ったことをやらない」としたことです。

私は07年9月12日に安倍内閣が政権を投げ出した時に「自民党は民主党に政権をわたし,民主党は選挙管理内閣に」として,以下の3項目を書きました。

1.安倍晋三は,議員も辞職すべきである。国政に寄与できることはそれだけである。
2.政権担当能力のなさを露呈した自民党は,民主党に政権を渡すべきである。
3,民主党政権は,最低必要限の法案を成立させた後,国会を解散し,民意を問うべきである。

そして,昨年の昨年の6月3日,鳩山政権の投げ出しについて,この3項目を再掲して,以下のように書きました・

「この国の不幸なことは,安倍晋三を福田康夫と置き換え,そして今,鳩山由紀夫に,自民党を民主党に置き換えるだけでなお有効であることのようです。わずか2年足らずの間のことです。」

菅直人個人の議員辞職は求めませんが,民主党政権は直ちに下野して,党内議論を尽くして,批判に耐えうる新たなマニフェスト作成にいそしむべきのように思います。なによりも政権構想も政策もないままの民主党内の「菅おろし」はおぞましい限りです。
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by gakis-room | 2011-07-27 09:23 | つれづれに | Comments(2)
Commented by saheizi-inokori at 2011-07-27 09:43
まったく同感です。自民党もそれをもっと前面に押し出すべきでしょうね。
民主党全体がペテン師になってしまってるのですから、契約は無効です。オレオレ詐欺みたいなものです。
Commented by gakis-room at 2011-07-27 12:13
saheiziさん,
粗雑さを露呈したマニフェストは変更されなければなりませんが,政策の理念の検討もなく,国会対策だけに終わってしまっているところがダメなんでしょうね。


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