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2011年 01月 24日
「この国には見落とされた不条理がまだまだ残っています」なんだって,首相の施政方針演説
「この国には見落とされた不条理がまだまだ残っています」なんだって,首相の施政方針演説_d0006690_1765956.jpg「この国には見落とされた不条理がまだまだ残っています」,これはきょうの首相の施政方針演説の一説です。菅首相はこの言葉に続けて「1人でも困っている人がいたら、決して見捨てることなく手を差し伸べる。その使命感を抱き、いくつかの特命チームを設置しました」とのべ,いくつかの特命チームを設置し,成果を上げたと言っていました。

しかし,ねえ,最大の不条理は菅内閣の存続のように思われます。鳩山内閣は自ら頓挫したのですから,その段階で「国民の信」を自ら棄てたことになります。ですから,その後を受けた菅内閣は直ちに国民の信を問うべきでした。

加えて,1年半前のマニフェストを不実行のまま,そのことへの何の釈明もないだけでなく,自民党比例代表で議席を得,その後,別政党を立ち上げて「民主党内閣打倒」とか言っていた人を重要閣僚にスカウトしたことも不条理です。

さらにはこんな言葉で演説を結びました「国民の皆様は、国会に何を期待しているのでしょうか。今の危機を脱し,将来の日本をどう築いていくのか、建設的に議論することを求めていると思います」と。

「国民の皆様が何を期待している」のは私には不明ですが,「国民の皆様」のひとりである私は内閣がその正統性を取り戻すことから始めなければならないと思っています。考えてみれば,「郵政解散選挙」で国会を占拠した小泉内閣の後を受けた安倍内閣は正統性のないまま,国家権力を弄んだあげく,自ら頓挫し「元祖政権投げ出し内閣」となりました。

それ以降,正統性を持ったのは鳩山内閣だけです。この内閣も「3代目政権投げ出し内閣」となりました。菅内閣に期待するのは,4代目になる前に国民に信を問い,内閣の正統性を回復することです。「擬製された民主主義」こそが最大の不条理ですから。

※写真は「近くの公園」のサザンカ,クリックすると拡大します。

by gakis-room | 2011-01-24 18:14 | つれづれに | Comments(4)
Commented by saheizi-inokori at 2011-01-24 22:40
今の政権はある種の”簒奪”ですね。
約束したことを守れないのではなく守らない。
正反対のことを平気でやる。
メデイア、特に讀賣と朝日との野合が目立ちます。
ファシズムに向かいつつあるような気がしてなりません。
Commented by gakis-room at 2011-01-25 07:56
saheiziさん,
讀賣については定かではありませんが,産経だけが「孤塁を守る」ということでしょうか。その「孤塁」はいつも胡散臭いのですが…。

朝日新聞と週刊朝日の論調の対立が面白いと思います。もっとも新聞と週刊誌では影響の違いは雲泥の差ですから,新聞の責任は大きいですね。
Commented by saheizi-inokori at 2011-01-25 09:51
今朝の讀賣の社説は菅応援と野党に訓示です。
急げ、増税、TPP、小沢一掃です。
Commented by gakis-room at 2011-01-25 18:34
saheiziさん,
東京新聞(中日新聞)の社説は「菅首相演説 変節批判に弁明がない」でした。


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