2010年 06月 02日
権力の正統性よりも「我が身大切」,鳩山退陣論
d0006690_19565438.jpgいつも確認しておかなければならないことは,「権力の正統性は国民の負託による」という民主主義(代議制)の原理です。安倍,福田,麻生と続いた「政権のたらいまわし」を私が批判したのは,この原理に反して「国民の負託を回避し続けた」ことにあります。

民主党の一部に,新聞報道によれば,この7月の参院選に改選される議員のようですが,「鳩山首相のママでは選挙を戦えない」との理由から,「鳩山退陣」を望む声が強いようです。その声を受けてのことでしょうか,昨日,「鳩山・小沢会談」がもたれました。

何とも奇妙な会談です。政府首班と与党幹事長が日常的に意思疎通を密として国政の運営にあたることは,「国民の負託」に応えるうえで,私にはきわめて自然なことのように思われますが,民主党に限ってはそれは特別なことのようです。

この会談は「鳩山退陣か続投」かで事前に注目をあつめましたが,これもまた奇妙なことです。退陣であれは,すなわち内閣総辞職です。この段階で,昨年8月30日の「国民の負託」は消滅します。ですから,鳩山退陣後の新内閣が行うべきことは早急に「国民の負託」という権力の正統性を回復すること,つまりは総選挙です。

ましてや今回の「退陣論」は「普天間基地問題」という政策の行き詰まり,ないしは失政を理由としているようですから,なおのことです。しかし,「退陣論」者は自らの選挙での勝敗には関心があっても,「権力の正統性」にはまったく無関心のようです。

参院選のみならず,総選挙によって民主党が惨敗するかどうかは別の問題です。
※写真はクリックすると拡大します。
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by gakis-room | 2010-06-02 08:00 | つれづれに | Comments(2)
Commented by Jade at 2010-06-03 01:03 x
確かに現代の日本においては政治は政治家の為すものであり、
経済、外交その他ものものについては政治家という専門家任せ、という風潮が強いように思います。
元を正せば、国民が多くの意見を集約し、行政を行いやすくするのが代議制の本来の意味・・・のはずなのですが、
最早権力の逆転が起こっていると思います。
選挙でさえも向こう側のデモンストレーションに過ぎないのではないのでしょうか。
政治家のアイドル化、選挙の人気投票化が進んでしまっているな、と思います。
だからこそ、人気のある人を前に出さないとやっていけない、という空気が政界にもできてしまうのだと思います。

政治は政治家自身が支持を集めることでも、国会で喧嘩することでもありません。
国民が国力の増大に力を注ぎ、幸せで豊かな生活を行うことができるように舵を切ることだと思います。
現代において、自分の意思にある程度自信をもって、少々のことでは折れない為政者の出現が絶対でしょう。
よほどの首相でない限り、任期を全うするくらいの覚悟がないと国民の信用は得られない、ということを政治家は学ぶべきでは無いかな・・・と思いました。
Commented by gakis-room at 2010-06-03 08:02
Jadeさん,
ようこそ。

ご意見には基本において同意できます。
確かに政治家は小粒になり,彼らに政治哲学は何もないのではないかとと思わせる政治家が少なくありません。
そして,いつも思い出します,「政府の悪さは国民の悪さに比例する」と。ヘーゲルの言葉だっでしょうか。


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