2010年 04月 23日
私の疑問は残ります,裁判員制度は合憲という東京高裁判決
22日東京高裁は「裁判員制度の合憲性」が争われて裁判で,「裁判員制度は合憲」と判断しました。この裁判は裁判員裁判で懲役18年の判決を受けた被告の控訴審判決の中で示されました。

私は私が裁判員を「辞退」ではなく,「拒否」する理由についてはこれまで08年5月25日08年5月26日08年12月22日09年12月26日の4度書きました。繰り返して言えば,私が裁判員を拒否(辞退ではない)するのは次の2点からです。

 1 裁判員を国民の義務とする法的根拠がない
 2 裁判員の守秘義務は憲法18条の「その意に反する苦役に服させられない」に抵触する疑いがある

「その意に反する苦役に服させられない」に限って言えば読売新聞の記事によれば,判決は次のように言います。

…裁判員に選任された人が裁判員を務めることを強制されるのは苦役を禁じた憲法に反するとの主張に対しては、「司法に対する信頼の向上などを図る制度の意義の重要性を踏まえると、国民の負担は必要最小限で、憲法に抵触するとは言えない」と判断した。

記事から推し量れば,これは裁判員となることの強制についてのことであって,私の言う「守秘義務=苦役」について言っているのではありません。第一,「司法の信頼性の向上」云々については「信頼を損ねてきた」裁判官を含む司法関係者がまず責任を負うべきことです。果たしてそのことについて判決文ではそれへの自省があったのでしょうか。

罰則を含む「守秘義務」の強制について,朝日新聞記事では次のように伝えています。

…評議の内容に守秘義務を課す仕組みも「適正な刑事裁判のため必要不可欠だ」と述べ、表現の自由を定めた憲法21条に抵触しないと述べた。

「裁判員制度は合憲→裁判員守秘義務は刑事裁判に必要不可欠」だ,と言うことですが,前提と結論を逆に判断すれば「裁判員への守秘義務は違憲→裁判員制度は違憲」という逆の論理も成立します。私が問題にしているのは,「表見の自由」(憲法21条)ではなく「その意に反する苦役」(憲法18条)です。
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by gakis-room | 2010-04-23 07:06 | つれづれに | Comments(2)
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-23 21:47
裁判官による裁判を受ける権利も無視されていますね。
どちらにせよ最高裁も制度を作ったのですから違憲判決は出そうもないです。
Commented by gakis-room at 2010-04-24 09:08
saheizi-inokoriさん,
そうですね。最高裁が自作のものを違憲と言うはずはありません。迂闊でした。


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