2009年 11月 11日
奈良県庁の北に奈良県立美術館,南に奈良公園を横切ると徒歩1分で興福寺です。バス停,県庁前に降りたのが午前9時半過ぎでした。 「もしかして」とあらぬ期待して興福寺に立ち寄ってみると,やはりすでに「待ち時間60分」の表示です。「お堂でみる阿修羅」展の待ち時間です。 国宝阿修羅は日本で1番人気のある仏像でしょうか。今年の東京での「阿修羅展」は61日間で入場者は94万6172人,1日平均1万5511人でした。その後の福岡の「阿修羅展」は68日間で入場者は71万138人,1日平均1万443人。 11月23日までの「興福寺国宝特別公開2009」は「お堂でみる八部衆・十代弟子像」ではなく「お堂でみる阿修羅」です。 目的は県立美術館の「神話〜日本美術の想像力」です。美術館は私の独り占めでした。1時間半の間に出会った人の数は6人でした。受付係が2人,売店係が1人,私より遅れて入館した老夫婦,そして巡回の警備員。 日本美術の想像力は「記紀神話」を超えていないようです。私は「記紀神話」は叙事詩の世界からはみ出た「大和の大王(おおきみ)」の政治的文書であると思っていますが,その政治性を慌てさせる想像力を見ることはできませんでした。 私の知る画家では,河鍋暁斎,富岡鉄斎,黒田清輝,青木繁,安田靫彦,小林古径,前田青邨等の名がありましたが,展示されたもので見る限りでは,「記紀神話」を忠実になぞらえていました。「記紀神話」の成立時の政治性(朝鮮半島からの精神的自立を超えた固有の独自性の主張)に加えて,明治以降の天皇制の壁は画家たちの想像力の前に立ちはだかっているように私には見えました。 おや,おや,帰りに興福寺の横を通ったら「待ち時間120分」になっていました。 ※写真はクリックすると拡大します。
by gakis-room
| 2009-11-11 07:14
| つれづれに
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Comments(4)
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高麗山
at 2009-11-11 11:14
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お立ち寄りの場所の徒歩5分が我が生家です。今春から建て替えの普請をしています、現在基礎工事の地中梁の埋め戻しのため、10トンダンプを借り受けて山土の運搬を私がしています。
上記の催しものほかに、国立博物館で正倉院展が開催されています。 この機会に訪れている方には大変申し訳ないのですが、奈良市内の交通停滞は都会並です、特に正倉院展にお越しになる方はバスでの団体が多いようです、一度に10台がお客の乗降をさせると30分は停滞してしまいます。 この余波を受けて、私の運送業はお手上げと同時に、工期が大変遅れてしまって工務店の社長も頭を抱えています。 申し上げておきますが、決つして奈良路への訪問者を詰っているわけでは御座いません! 悪しからず。
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gakis-room at 2009-11-11 19:22
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高麗山
at 2009-11-12 09:50
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12枚コハゼの鳶足袋と七分のニッカボッカーズも本職の鳶職から頂いたものを所持しています。腰道具を付けヘルメットを被った雄姿を一度披瀝したいと思います。。。
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gakis-room at 2009-11-12 18:12
高麗山さん,
胸のあたりから腹巻きがちらり。ぜひぜひ勇姿を見せてください。 |
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